ハミルトン、表彰式での抗議Tシャツ着用を「一度たりとも後悔したことはない」
ルイス・ハミルトンは、F1トスカーナGPでブレオナ・テイラーを追悼するTシャツを着用したことについて、まだFIAと話していないというが、ロシアGPの初日には何らかの決定がなされると聞かされているようだ。
Lewis Hamilton, Mercedes-AMG F1, in the press conference
Mark Sutton / Motorsport Images
ムジェロで行なわれたF1トスカーナGPにおいて、ルイス・ハミルトン(メルセデス)は「ブレオナ・テイラーを殺した警官を逮捕せよ」と書かれたTシャツを着用していた。これは黒人医療従事者のテイラー宅に捜査中の警官が押し入り、彼女を拳銃で殺害したという事件が発端となっており、これは世界中で起こっている反人種差別運動において活発に取り上げられている。
ハミルトンはレース後の表彰式でもこのTシャツを着用していた。これまで常に中立性を維持してきたFIAは、セレモニーの際にこういった意見の発信がどこまで許されるのかを検証すこととなった。
ムジェロでのトスカーナGPから2週間。ロシアGPを前に行なわれた記者会見の中でハミルトンは、この件についてはまだFIAと話していないが、自身の行動に後悔はないと語った。
「彼らと話をしていないから分からない」
「本当にポジティブだったのは、ファンからの支持があったことだ。それは本当に素晴らしいことだし、このことについて後悔したことは一度たりともない」
「僕は普段、自分の心に従って、自分が正しいと思うことをしてきた。F1では決して起こらないようなこともしてきた」
「もちろん、彼らが今後そういったことを禁止する可能性はある。スポーツが政治のための場になってはいけないと言う人たちもいると思うけど、結局のところこれは人権問題だし、個人的にはこれは推進していくべきものだと思っている」
「彼らが今週末にどういうことをするのかは分からないけど、僕がやるべきなのは、F1やFIAと協力して、このメッセージが正しいものであることを確かめることなんだ」
「より良いものにできるか? それはもちろんだ。でも僕たちは学んでいる途中なんだ」
F1とFIAは今季、世界中で巻き起こっている反人種差別運動に賛同する形で、ドライバーたちと協力してレース前に抗議デモを行なってきた。
ハミルトンは、FIAと協力してできる活動にも限界があることは認めたが、変化を実現するためにはさらに話を詰めていくことも重要だと感じている。
彼はまた、金曜日中にFIAから今後のガイドラインについて知らされる予定であることを明かした。
「今は誰にとっても学びの時期だ。多くの人々はこれまで、人生や社会における“当たり前”に納得してきた。でも今では、世界中の若い世代を中心に、物事は平等ではなく変化が必要だという意識になってきている」
「だからこそ、ムジェロのような出来事が起こったことで、それがなければ起こらなかったような会話が生まれるんだ」
「彼らとはまだ話をしていないけど、明日(金曜日)には何ができて何ができないのかに関する裁定が出ると聞いているよ」
「僕は彼らと協力を続けていく。賛成か反対かは関係ない。共通点を見つけながら、どうやったら協力できるかを考えていくんだ」
「彼らが本当に理解してくれていると思うかって? それは分からない。でも将来的には、僕たち全員が理解しようとするだろう」
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