ハミルトン、”皇帝”の背中で学んだエースの責任「今ならシューマッハーが何をしていたか分かる」

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ハミルトン、”皇帝”の背中で学んだエースの責任「今ならシューマッハーが何をしていたか分かる」
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ルイス・ハミルトンは、ミハエル・シューマッハーのような”エース”の存在が、チームを前進させる上で重要な影響力を持っていることを、メルセデスに来てから初めて理解したと語った。

 F1第14戦トルコGPで、2020年のドライバーズチャンピオンを獲得したルイス・ハミルトン(メルセデス)。彼はこれで7度目の栄冠を手にし、”皇帝”ミハエル・シューマッハーが持っていたチャンピオン最多獲得記録に並んだ。

 さらにハミルトンは、同じくシューマッハーが持っていたF1最多勝利記録と最多ポールポジション記録を既に塗り替えている。それでも、ハミルトンが成し遂げた偉業は『最高のマシンを持っていたからできたこと』だと主張する人たちを黙らせることはできないのかもしれない。

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 思い返せば、シューマッハーが2度目のF1引退を決めてメルセデスを離れた後、後任としてチームに加わったのがハミルトンだった。そしてそのハミルトンはメルセデスに加入するまで、ドライバーがマシン開発においてどれほど大きな役割を果たすべきかを十分に理解していなかったと語っている。

 ハミルトンは、シューマッハーがメルセデスで果たしていた役割を知り、視野が広がったと明かした。そして、それは部外者には理解できないようなことだと彼は語った。

「クルマの開発を手助けするという意味では、僕がミハエルの居た場所に近づいている今でも、完全には理解できていないと思う」

「F1を始めたばかりの若いドライバーにとって、ミハエルがやったこと、僕がこのチームでやっていることを完全に理解するのは難しいだろう」

「みんなは僕たちが素晴らしいクルマを持っていること、ミハエルが素晴らしいクルマを持っていた事は分かるだろう。でも、今の僕はミハエルがチームで何をしていたかを理解することができるんだ。それは僕がやらなければならなかっったことと似ていると思うよ」

「”舵取り”をしなければいけないんだ。知性と情熱を兼ね備えた強力なグループが居て、そしてもちろん主な舵取りをするチームのトップがいる」

「しかし開発の面では、どうやってマシンをさらに進化させ、ドライバーの特性に合わせて機能させるか。それが僕の仕事であり、僕はそれをとても誇りに思っている。残念ながら、人々はその裏側を見ることはできない」

 ハミルトンは、2020年のシーズンを振り返るインタビューの中で、今季はこれまでのシーズンよりも一歩上に上がったように感じられたと話した。

「僕が今までやってきた中で、間違いなく最もオールラウンドにレベルが高かったように感じる。自然な流れだった。いつもうまくいくとは限らないんだ」

「今年は新型コロナウイルスもあったので、弱点に集中する時間が増えた。昨年はレースが好調だったけど、予選があまり良くなかったので、今シーズンは長所を維持しつつ、短所を改善しようと思っていた」

「でも、予選が良くなったことでレースも良くなった。それはちょっと驚きだった。予想外だったよ」

 しかしハミルトンは、今後もさらに改善の余地があると考えている。

「どんなカテゴリーのトップアスリートでも、ハードルを上げるのは常に難しいことだと言える。最も簡単なのは、基準を下げることだ。(ハードルを上げるのは)僕にとって新しいことじゃない。何をすべきかは分かっているんだ」

「一貫性を保つことが問題だとは思っていない。ハードルを上げるという意味で、その幅はかなり小さい。これ以上良くなるかどうかは分からない。例えば、レースでは非常に強い。でもまだまだ改善出来る要素はある。しかし、すべてを改善するのは簡単なことではないんだ」

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この記事について

シリーズ F1
ドライバー ルイス ハミルトン , Michael Schumacher
執筆者 Jonathan Noble