ハミルトン、リカルドのF1シート獲得を応援。メルセデスにリザーブ加入噂も「それは才能のムダ使い」
マクラーレンからの離脱が決まったダニエル・リカルドは、リザーブドライバーとして来季メルセデスに加入するとの報道もあるが、ルイス・ハミルトンはリザーブにしては「あまりに才能がありすぎる」として、F1シート獲得を応援している。


2021年シーズンにマクラーレンへ加入したダニエル・リカルドは、その年のイタリアGPでマクラーレンに2012年以来の優勝を届けたものの、シーズンを通してチームメイトのランド・ノリスに肩を並べることはできず、移籍2年目となった2022年シーズンはその差が顕著になった。
リカルドは2023年末までの契約を結んでいたものの、1年早く契約解消が発表され、彼は2022年シーズン終了後にマクラーレンを去ることとなった。
リカルドの後任にはアルピーヌ育成出身でFIA F2王者のオスカー・ピアストリを起用。シートを失うことになったリカルドの行く末には、強い関心が向けられている。
リカルドがF1ドライバーとして来季もグリッドに並ぶためには、2019〜2020年シーズンを戦ったアルピーヌ(当時はルノー)復帰や、ハースやウイリアムズへの移籍といった選択肢が残されている。
ただ、大型移籍ながらも早々にルノーへ別れを告げてマクラーレンへ移ったことを考えると、アルピーヌに戻る可能性は低いと考えられている。そしてマクラーレンから早期の契約解除による給与補償を受け取っていると考えられるリカルドは、仮にシートを掴めなかった場合、1年間レースから離れ、他チームのリザーブドライバーとして働くこともあり得る。
リカルドが昨年の覇者として向かうイタリアGPを前に、イギリスのDaily Mail紙は、リカルドがリザーブドライバーとして来季はメルセデスに加入する可能性があると示唆している。
イタリアGPに先立って行なわれた記者会見では、リカルドのメルセデス陣営入りがトピックに上げられた。来季もメインドライバーとしてメルセデスを走ることが決まっているハミルトンは、次のように語っている。
「個人的には、彼はレースに出るべきだと思う」
「彼は(リザーブドライバーとしては)あまりにも才能がありすぎる。僕らと一緒にレースをするだけの資格があるんだ」

Lewis Hamilton, Mercedes W13, Daniel Ricciardo, McLaren MCL36
Photo by: Zak Mauger / Motorsport Images
「でももちろん、彼が僕らのチームの一員になるなら、それは素晴らしいことだ。ただリザーブとしての役割は、彼にとってはベストとは言えないよね。もし僕が彼のマネジメントをしていたら、彼はレースを続けられていただろうね!」
ハミルトンと並んでこの記者会見に臨んだリカルドは、一連の報道についてコメントを求められ「全てを真剣に見極めているところだ」と語った。
「来年だけじゃなく、将来のためにあらゆる選択肢に対してオープンな姿勢を取っているというのが本当のところだ」
そうリカルドは続ける。
「来年がどうなるかは分からない。けどルイスが言ったように、僕はグリッドに立っていたいし、レースを続けたいんだ」
「数週間前にも触れたことだけど、僕のキャリアの中では確かに難しい時期ではあるけど、僕からこのスポーツへの愛が失われた訳じゃない。まだここにいて、戦いたいという気持ちは変わらない」
「もちろん、来年やその先について多くの話や案があるけど、どれがどうなるかはまだ分からないよ」

Lewis Hamilton, Mercedes AMG
Photo by: Steve Etherington / Motorsport Images
現在ハミルトンはメルセデスと2023年末まで契約を結んでいる。仮にハミルトンが来季限りでF1を引退すると決断した場合は、リカルドが2024年にジョージ・ラッセルと共にメルセデスを走るということも考えられなくもない。
ただ、ハミルトンはそのような憶測を一蹴。2024年以降の新たな契約に向けて「舵を切る可能性もある」と、F1継続の意思を改めて示した。
「何年もの間、僕らは引退や休暇といったことを話すこともあった」
そうハミルトンは言う。
「僕にとっては、今はこれまでに感じたことないほど元気だ。健康で、自分のしていることが好きだ。すぐに辞めることはないから……(リカルドには)ゴメンね!」
「でも1997年にメルセデスと契約して以降、僕のゴールは彼らと共にある(編注:ハミルトンがマクラーレン育成所属当時、チームはメルセデスからワークス体制でエンジン供給を受けていた)」
「僕は、このような長期に渡るパートナーシップを築けたことを嬉しく思っている。僕らはスポーツの世界だけでなく、コース外の世界でもポジティブなことにたくさん着手できていると感じている」
「まだ一緒に成し遂げられることはたくさん残されていると思う」
「だから、僕はその一員でありたい。僕は死ぬまでメルセデスと一緒だと思う。そして僕はかなり長くレースができるような気もしている。それに向けて舵を切る可能性もあるよ」
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