ハミルトン、メルセデス優位のF1サウジアラビアではサンパウロ制した “スパイシーな”エンジンに換装……6基目投入はなし
メルセデスは、F1サンパウロGPでルイス・ハミルトンに投入した5基目の内燃エンジン(ICE)をストレート成分の多い次戦サウジアラビアGPで使用すると決定した。
写真:: Zak Mauger / Motorsport Images
ルイス・ハミルトン(メルセデス)は、カタールGPでポールポジションから圧倒的な強さで今季7勝目を飾ったことで、ポイントリーダーのマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)に対して8ポイント差にまで詰め寄った。
次戦サウジアラビアGPの舞台となるジェッダ市街地コースは平均速度250km/hと超高速仕様。メルセデスはハミルトンの8度目のF1タイトル獲得を後押しするべく、優位とみられるサウジアラビアGPで、サンパウロGPの際にパワーユニット(PU)に新投入してカタールGPでは温存しておいた5基目の内燃エンジン(ICE)を使用することを決定した。
サンパウロGPでのみ使用された5基目のICEはマイレージが少なく、既存のICEのように寿命を気にせずにより高い出力設定で走ることができる。
メルセデスのトラックサイド・エンジニアリングディレクターのアンドリュー・ショブリンは、ハミルトンがハイパワーのエンジンを使えるという点からサウジアラビアGPへ大きな期待を寄せている。
「最近のレースでは、パフォーマンスにかなりの変動があった。ただ、サウジアラビアのコースを見れば、我々には合っていると思う」と彼は語った。
「ルイスには、よりパワフルなICEをマシンに投入することで有利になるだろう」
メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、PUの状況を考えればサウジアラビアGPはマシンに適していると考え、ショブリンに同意している。
「サウジアラビアは我々としては良いコースになるはずだが、今年は適したコースだと思っていてもその逆になることもあると分かっている」
「だが、サウジアラビアには長いストレートがあり、我々は“スパイシーな”ICEを持ち出すつもりだ」
「バルテリ(ボッタス/メルセデス)が必要になるから、彼が(ハミルトンの)近くにいると良いのだが。いずれにしても、みんながレースを終えれば、アブダビへ行くことになる」
ショブリンは、メルセデスがカタールGPでフレッシュなICEを搭載しなかった理由について、ストレート成分の少ないロサイル・インターナショナル・サーキットではそのICEの優位性を十分に得られないと判断したからだと説明した。
「我々はふたつのPUでレースを戦っている」と彼は語った。
「ここ(カタール)では、サーキットの特性上、ふたつのうちパワフルではない方のPUをマシンに搭載した。この点では、我々は良い状況にあると思う」
ショブリンはライバルよりもフレッシュなICEを使用できることから自信を見せているものの、チームが自己満足してサウジアラビアGPの週末に対して期待しすぎてはいけないと気を引き締める。
「このコースはマシンに合っているはずだ。しかし、オースティンでは恐らくきちんとセットアップを組めばレッドブルと戦えると我々は思っていたし、彼らはそこで少し優位に立っていた」
「だからこそ、我々に優位に働くと考えていても我々は常に慎重な姿勢でレースに望んでいる」
「セットアップを正しく行ない、タイヤも正しく機能させられるようにする必要があることは分かっている。これからの数日間は良い状態で現地入りするために、あらゆるチャンスを逃さず集中していきたい」
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