常勝軍団復活への道は長い……ハミルトン、二強との予選ペース差に落胆「優勝はこのままじゃしばらく無理」
メルセデスのルイス・ハミルトンはF1フランスGP予選で4番手を確保したものの、ポールから0.8秒と大差をつけられた状況から、メルセデスが優勝を争えるまでには「しばらくかかる」と考えているようだ。
写真:: Steven Tee / Motorsport Images
F1第12戦フランスGPの予選で4番手となったルイス・ハミルトン(メルセデス)は、フェラーリとレッドブルの二強とのペース差に落胆を隠せない様子だ。
今季序盤から苦戦が続いたメルセデスは、アップデート投入によりここ数戦は好調が続いていた。イギリスGPやオーストリアGPでは二強にも迫る走りを見せ、ポール・リカール・サーキットのスムーズな路面とコースレイアウトから、フランスGPではさらにその差は縮まっていくというのが大方の予想だった。
しかしフリー走行からメルセデスは苦戦。予選ではハミルトンが4番手の1分31秒765を記録し、本人もQ3での最終アタックを「美しいラップ。本当にいい感じ」だと語ったが、シャルル・ルクレール(フェラーリ)のポールポジションタイム(1分30秒872)からは0.893秒差という結果に終わっている。
チームメイトのジョージ・ラッセルも、ランド・ノリス(マクラーレン)に及ばず6番手となった。
ハミルトンは予選セッション終了後、次のようにコメントしている。
「なぜか、僕らは今回(二強から)かなり遅れている。全体的にそうだ」
「トップ2チームは本当に別次元にいる。ただ僕がフリー走行1回目を走らず後手に回ったことを考えると、僕らの進歩には本当に満足できる(FP1はニック・デ・フリーズがハミルトンのマシンで走行)」
「ファクトリーのみんなは、進歩のために一生懸命頑張ってくれた。僕らは今回、一歩後退することにはなったけど、予選ではなんとかペースを上げることができた」
Lewis Hamilton, Mercedes W13
Photo by: Zak Mauger / Motorsport Images
今季メルセデスはここまで、決勝レースで3位表彰台より上に立ったことがない。ハミルトンはシーズン終了までにチームが優勝争いを再び展開するまでにパフォーマンスを伸ばすことができると強く信じていると以前語っていた。
その勝利はいつ訪れると考えているのかを尋ねられたハミルトンは、こう答えた。
「正直なところ、今回は彼らから0.3秒差に入ることを期待してレース週末を迎えたけど、僕らは1秒差だよ」
「だから、まずは僕たちが目指していた0.3秒差以内に入って、そこからさらにコンマ数秒縮められたら、ハンガリーGPでは戦えるだろうね」
「でも、このままだったらしばらくは無理だろうね。ただ不可能はないよ」
ハミルトンはフェラーリやレッドブルとのタイム差に関し、Q3の最終アタックでセクター1では「彼らと同じくらい速い」ことを指摘し、全ては直線パフォーマンス不足によるモノだと語った。
「全てはストレートの問題だ。僕らは多くを失っている」とハミルトンは続ける。
「タイムでどれくらいかはわからないけど、少なくともストレートだけで0.5秒は失っているはずだ」
「そして高速区間と最後の数コーナーで、彼らは僕らを突き離すんだ。空気抵抗は少ないのに、コーナーではダウンフォースが大きいんだ」
メルセデスのトト・ウルフ代表も、フランスGPには「優勝を狙って臨んだつもり」だったがレッドブルやフェラーリは「以前よりも遠のいた」と語っている。
「他(のサーキット)では、別方向に向かうことを願っている」とウルフは言う。
「ここで何が起こったのか、それが根本的なモノなのかを見極め、そこから(今季の)優勝に向けてレースをするのだ」
「来年に向けた方向性を掴むためにも、それを目標に置いておく必要がある」
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