ルイス・ハミルトン、3度目のローレウス賞を受賞……不平等と戦う社会活動が高く評価
歴代最多タイ7度のF1ワールドチャンピオンであるメルセデスのルイス・ハミルトンは、不平等に対する活動を評価され、新たに「ローレウス年間アスリート支援者賞」を受賞。ハミルトンはこれで3度目のローレウス賞受賞となる。
スポーツ界のアカデミー賞とも呼ばれる「ローレウス世界スポーツ賞」は、功績とともに社会全体に与えた影響に対し送られる「年間アスリート支援者賞」を新設。サーキット内外で行ってきた反人種差別活動や多様性を促進するための継続的な努力が評価され、メルセデスのルイス・ハミルトンが同賞初の受賞者となった。
アメリカ合衆国で起きたジョージ・フロイド氏の殺害事件を発端とする反人種差別運動の高まりを受け、ハミルトンはF1における人種平等の推進を主導し、2020年シーズンでは「Black Lives Matter(黒人の命を軽んじるな)」のスローガンをヘルメット等に身につけ、各レース前のセレモニーでは膝をつくポーズを取り続けてきた。またF1の多様性促進を目指し「ハミルトン委員会」を設立するなどの活動を行ってきた。
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、スペイン・セビリアからオンラインで行われた授賞式では、ビデオメッセージを通じハミルトンにトロフィーが受け渡された。
「このような素晴らしい賞を授与してくださったローレウス・ワールド・スポーツ・アカデミーに心から感謝しています」とハミルトンは語った。
「この1年は、多くの人々にとって信じられないほど困難なものだったが、同時に私たちの声の力が新たな会話や変化を引き起こせることを目の当たりにし、心が洗われる思いでもあった。」
「困難に対し立ち上がってくれた皆さん一人一人の影響力はとても大きく、感謝している。これからも戦い、輝き続けてほしい。」
Lewis Hamilton was one of several drivers to take the knee in support of the Black Lives Matter campaign
Photo by: Glenn Dunbar / Motorsport Images
ハミルトンにとって今回の「年間アスリート支援者賞」は、3度目のローレウス賞受賞となる。マクラーレンでのF1初優勝後に2008年「ブレイクスルー賞」を受賞し、昨年は「年間最優秀男子選手賞」はFCバルセロナのリオネル・メッシと同時受賞している。
ハミルトンは2020年の「年間最優秀男子選手賞」にもノミネートされていたが、昨年ローラン・ギャロスで13回目の優勝を果たしたスペインのテニスプレイヤー、ラファエル・ナダルに贈られた。
その他にも「年間最優秀男子選手賞」には、ロサンゼルス・レイカーズのNBAプレイヤー、レブロン・ジェームズ、バイエルン・ミュンヘンFCの、ロバート・レヴァンドフスキ、陸上競技からはアーマンド・デュプランスとジョシュア・チェプテゲイがノミネートされている。
2018年に「年間最優秀チーム賞」を受賞しているメルセデスF1チームもノミネートされていたが、2021年の「年間最優秀チーム賞」はチャンピオンズリーグとブンデスリーガで優勝したバイエルン・ミュンヘンが受賞した。F1界からは過去にも、ミハエル・シューマッハ(2004)やセバスチャン・ベッテル(2014)が受賞している。
昨年スズキにMotoGPチャンピオンをもたらしたジョアン・ミルは「ブレイクスルー賞」のノミネートされていたものの、同賞は、カンザスシティ・チーフスを2020年のスーパーボウルに導いたクォーターバック、パトリック・マホームズのものとなった。
このほか、日本からはテニスの大坂なおみが年間最優秀女子選手賞し、リバプールFCのモハメド・サラーやビリー・ジーン・キングなど、世界のスポーツ界で活躍するスター達もローレウス賞を受賞した。
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