デイモン・ヒルの頭をよぎる、1994年のF1タイトル争い「納得できない結末はもうたくさんだ!」

1996年のF1王者であるデイモン・ヒルは、ハミルトンとフェルスタッペンのタイトル争いが残念な結末にならないように、FIAはできる対策をするべきだと語った。

デイモン・ヒルの頭をよぎる、1994年のF1タイトル争い「納得できない結末はもうたくさんだ!」

 2021年シーズンのF1は、間違いなくここ数年で最も興味深いシーズンとなっている。2014年以降、圧倒的な強さを誇ってきたメルセデスに、レッドブル・ホンダが追いつき、互角の戦いを繰り広げているからだ。

 シーズン残り2レースとなった段階で、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)とルイス・ハミルトン(メルセデス)のポイント差はわずか8ポイントと、どっちに転ぶか全く分からない展開となっている。

 しかし、両者はイギリスGPとイタリアGPで接触。サンパウロGPでのバトルも物議を醸しており、ふたりのバトルは何かと議論を呼ぶものとなっている。

 1996年のF1王者であり、Sky Sports F1のアナリストを務めるデイモン・ヒルは、ふたりがフェアに戦い、ふさわしいクライマックスが訪れることを願っている。

「(クラッシュでタイトルが決まるとしたら)それはF1にとって嘆かわしいことだ」

 そうヒルは語った。

「私が思うに、我々ドライバーにはスポーツをする義務や責任があると思うのだ」

「円満ではないにしても、納得のいく決着方法があれば素晴らしいと思う。私はふたりの価値あるドライバーが僅差の戦いをして、最高のチームと最高の男が勝利した、素晴らしいチャンピオンシップだと感じて終わりたいんだ」

「チャンピオンシップの最後に、そんなことが起きてほしくはない」

 ヒル自身も、1994年に同様のシナリオを経験している。ヒルがベネトンのミハエル・シューマッハーと展開したタイトル争いは、シューマッハーのわずか1ポイントリードで最終戦オーストラリアGPにもつれこんだのだ。

 先行したシューマッハーは、コースオフしてサスペンションを破損してしまったものの、なんとかコースに復帰しヒルをブロック。2台は接触し、両者リタイアという後味の悪い結末を迎え、ヒルはタイトルを逃してしまった。

 ヒルは、当時シューマッハーがとったような作戦は、アブダビGPを迎えた段階でチャンピオンシップをリードしているドライバーにとって、抗いがたいモノかもしれないと語り、FIAはタイトル争いの結末に向けて、明確な境界線を設定する必要があるかもしれないと示唆した。

「例えばマックスがリードしていて、ホイール・トゥ・ホイール(のバトル)になったとすると、ドライバーにとって攻撃的なディフェンダーになりたいという誘惑は非常に強く、それに抵抗するのはとても難しいことだと思う」

 そうヒルは説明した。

「要は、このような不幸な結末を防ぐために、スポーツとしてどのような手段を講じることができるか、ということだと思う。議論の余地のある選手権はもうたくさんだ」

「このスポーツが行なっている素晴らしい仕事も、不満が残る決着を迎えれば、台無しになってしまうと思う」

「不公平だと思われるような衝突があった場合には、ポイント(を減算する)ペナルティを科すことになるかもしれないということを、事前に明確に示しておく必要があるだろう。そしてそれが、あのような事態を防ぐ唯一の方法かもしれない」

 
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