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インタビュー

ホンダMS部長清水宏氏が目指す、“本業”とモータースポーツの調和

2019年4月にホンダのモータースポーツ部の部長職に就いた清水宏氏。motorsport.com日本版は清水部長に独占インタビューを行い、部長としての職務内容、そしてホンダにおけるモータースポーツ活動の役割などについて話を訊いた。

清水宏(ホンダモータースポーツ部長)

写真:: Motorsport.com / Japan

 2019年4月、ホンダモータースポーツ部長の山本雅史氏が、F1マネージングディレクターに就任。空いたポストには、ホンダのメキシコにおける生産販売会社(ホンダ・デ・メキシコ・エス・エー・デ・シー・ブイ)の社長を務めていた清水宏氏が就いた。今回は清水部長に独占インタビューを実施し、ホンダのモータースポーツ活動について話を訊いた。


■課題となる人材育成

−−清水部長の仕事領域を教えてください。F1も仕事の範疇ですか?

「私はホンダのモータースポーツ活動全域を見ることになります。国内外、2輪4輪と広範囲に及ぶので大変です。ただF1に関しては、今年は全て山本さん(雅史/F1マネージングディレクター)にお任せしています。現時点では完全に住み分けができていると思います。F1は他のカテゴリーと比べるとスケールが非常に大きいですし、予算も既に承認されてしまっているので、私の権限でどうこうというものはありません」

−−若手ドライバーの育成もあります。

「人材育成に関しては現時点では山本さんにやっていただいていますが、来季以降の予算に関しては私が担当することになると思います」

−−育成のシステムなどはこれまでのやり方を踏襲するのですか?

「やり方を見直す余地が全くないかと言われたら、そうではないと思います。若手ドライバーをヨーロッパに送り込んで成果が出なかったから連れ戻す、というやり方は一考の余地があると思っています」

−−若手ドライバー育成の端緒である鈴鹿サーキットレーシングスクール(SRS)は、今年から体制が変わりました。

「ご存知のように佐藤琢磨さんにプリンシパル(校長)、中野信治さんに副プリンシパルになっていただきました。実際には中野さんが現場に出向いていますが、彼もこれまでの自分の経験を活かして、熱意を持って生徒と接してくれています」

−−その佐藤選手はアメリカのインディで活躍していますが、アメリカのレースも清水部長の管轄ですか?

「佐藤さんはインディ500で優勝し、今年はアラバマとマディソン(ゲートウエイ)で優勝するなど活躍してくれていますが、インディカーの活動というのは基本的にアメリカの現地法人が行っています」


■“技術のホンダ”

−−国内ではスーパーGTとスーパーフォーミュラに参戦していますが、かつてのように技術が前面に出てきていないように感じます。技術のホンダはどこへ行ったのでしょう?

「仰る通りです。我々は趣味や道楽ではなく、企業活動の一環としてモータースポーツをやっていますので、最終的には本業につながるモータースポーツを目指しています」

「今のF1の技術と量産車の技術は昔ほど近くはありませんが、F1で培った技術はなんらかの形で量産車に活かされています。そのことをもう少し分かりやすく発信する術を心がけなければいけないと思っています」

「例えば、ホンダ・ユーザーに対してマックス・フェルスタッペンが乗るF1のエンジンと、自分が乗るホンダ車は同じブランドなんだという気持ちを持ってもらいたいので、そのための活動を行っていきたいと思っています。こういうメッセージは、私が以前責任者をやっていたメキシコのメディアに向けて、度々伝えていたことです。ラテンの方々はそういうエモーショナルなメッセージが大好きです。日本のユーザーの方々も、そういう点を意識していただければ嬉しいです」


■モータースポーツに対する理解

−−最後に、ホンダのモータースポーツ活動の役割を。

「モータースポーツは技術だけで勝てるものではありません。ゆえに、我々モータースポーツ部で色々と知恵を働かせて、勝てる体制を作っていかなければいけないと思っています」

「もちろん、レースでの活躍や結果を一般の方に分かり易く発信していくのも、我々の仕事だと思っています。そのためにはホンダの活動に興味を持っていただくような情報発信の仕方を考えないといけませんね。それにはメディアの皆さんのご協力も必要です」

「そういったことをひとつひとつ積み重ねていくと、本業とモータースポーツ活動がうまく噛み合って、お客様のホンダに対する理解も進むのではないかと考えています」

−−ありがとうございました。

 

【清水 宏・プロフィール】
1986年に本田技研工業株式会社に入社。その後、ホンダ・カーズ・フィリピン・インコーポレイテッド社長、北米地域本部 第一業務室(当時)室長、ホンダ・デ・メキシコ・エス・エー・デ・シー・ブイ社長を歴任した後、2019年4月より本田技研工業株式会社 ブランドコミュニケーション本部 モータースポーツ部 部長に就任。

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