レッドブルにとっても、レーシングポイントは驚異。ホーナー代表「印象的なペースだ」
レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、全てのチームは今季躍進を遂げたレーシングポイントのペースを”心配”する必要があると語った。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
今季驚異的な速さを見せている”ピンク・メルセデス”ことレーシングポイント。そのペースにはほとんどのチームが心配するべきだと、レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーが語る。
2020年F1第2戦シュタイアーマルクGPで優勝したのは、メルセデスのルイス・ハミルトンだった。しかし最大の注目を集めたのは、レーシングポイントのセルジオ・ペレスだったかもしれない。
ペレスは大雨に見舞われた予選でうまくいかず、17番グリッドからのスタートとなった。しかしドライコンディションとなった決勝レースでは、周囲を圧倒するペースを披露。次々にポジションを上げ、レース終盤には4番手を走るアレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)の真後ろに迫った。そしてアルボンにオーバーテイクを仕掛けた際に接触し、フロントウイングを破損。大きくペースを落とすことになり、マクラーレンのランド・ノリスに抜かれ6位でフィニッシュすることになった。
しかしペレスがレース中に見せたペースは、優勝したハミルトンと遜色ないものだった。この速さに、ライバルたちも大いに注目した。
レーシングポイントのペースについて尋ねられたレッドブル・ホンダのホーナー代表は、「誰もが、レーシングポイントに気を揉むことになるだろう」と語った。
「というのも、レースのある時点で、ペレスはメルセデスよりも速かったんだ。ペレスの方がボッタスよりも、0.3〜0.4秒も速かった……そのことに注意しておく必要がある。とても印象的なペースだった」
「アレックス(アルボン)は、彼らを抑えるために、信じられないほどうまくドライブしたと思う」
レーシングポイントのマシンについては、シュタイアーマルクGP終了後に、ルノーF1が正式に抗議を提出した。レーシングポイントの今季マシンRP20のブレーキダクトが、メルセデスの昨年用マシンW10からコピーしたモノなのではないかというのがその理由だ。
FIAはこのルノーの抗議を受け入れ、ブレーキダクトについて細かく調査することを決めている。
マクラーレンのチーム代表であるアンドレアス・ザイドルも、レーシングポイントRP20が信じられないほど速いマシンであるというホーナー代表の意見に同意。しかしそれと同じくらいのパフォーマンスを手にするのは、自分たちの責任であると語った。
レーシングポイントの速さを心配しているか、それについて尋ねられたザイドル代表は、次のように語った。
「それは私が心配することではない。なぜなら、バルセロナと金曜日にここで見たことを確認するだけで十分だ」
「この1年落ちのメルセデスは単に速いクルマであり、素晴らしいチームがそれを走らせているということだ。我々は冬に行なった開発で、昨年のメルセデスに追いつくためのステップを作り上げた。だから彼らがこのマシンからより多くのパフォーマンスを引き出すならば、我々が戦うのは困難だ」
「したがって我々にとって非常に重要なのは、マシンの開発を続け、確実に改善し続けることだ。同時にチャンスを最大限に活かす……非常に優れたドライバーたちと最初のレースでこれを行なった。戦略に関しても、多くの正しい判断を下したと思う」
■レーシングポイントは速すぎる?
ルノーのドライバーであるダニエル・リカルドは、レーシングポイントは、自分たちが挑むにはあまりにも速すぎると考えているようだ。
リカルドは、自らのチームが抗議を提出する前に発言し、レーシングポイントのペースに驚いたことを明かした。
「僕は全てのレースのプロットを見たところだ」
そうリカルドは語った。
「そして、ペレスは恐るべきレースペースを示していた。チームが『ペレスが後ろにいる』と言った時、僕は良いレースをしているように思った。しかし明らかに、彼は後方からスタートし、そこから上がってきたんだ」
「彼らは速い。今のところ、僕らが挑むには速すぎる。FP2の彼の走りをオンボード映像で見ると、彼らのマシンは路面に吸い付いているようだ」
「ペレスのことを何か言おうとは思わない。彼は確かに非常に良いドライバーだ。現時点でそのマシンはうまく機能している。だから彼らは手に負えないんだ」
チームメイトのエステバン・オコンも、リカルドの意見に同意した。
「現時点では、僕らはレーシングポイントに対して、確かにペースが足りないようだ」
そうオコンは語った。
「それは明らかだ。彼らは今、僕らのずっと前にいる」
「僕らはマクラーレンと同じような位置にいるようだ。僕らは良いペースを持っていると思うし、彼らと戦うことができる。それが、今僕らがレースペースの面でいるポジションだ」
「僕らはまだ、最終的には良い結果を出せた。だからレーシングポイントがソフトタイヤで大きく遠いところにいるということは、それほど心配していない。タイヤを労るという点では、僕らも悪くない。ピンク色のマシンに対して、レースペースが少し足りないということなんだ」
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