ライバルが苦しんでいる間に差を開け! レッドブルのホーナー代表、開幕2戦連続1-2フィニッシュに満足も、慢心せず「そのうち差は縮まるはず」
レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、ライバルチームがマシンを改善してくる前にできる限りのことをして、逃げ切れるような形を目指さなければいけないと語った。
写真:: Red Bull Content Pool
レッドブルは2023年シーズンのF1開幕2戦を連勝。しかもいずれも1-2フィニッシュ、さらには後続を大きく引き離す速さを見せ、まさにシーズンを席巻しようとしている。しかしチーム代表のクリスチャン・ホーナーはこの状況に満足せず、ライバルがまだ苦しんでいる間に、現状のアドバンテージを最大限に活かす必要があると語った。
マックス・フェルスタッペンの圧勝で2023年シーズンをスタートさせたレッドブル。第2戦もセルジオ・ペレスが優勝、15番グリッドからスタートしたフェルスタッペンは、ライバルをものともせずにポジションを上げ、ペレスに次ぐ2位でフィニッシュした。
この圧倒的な強さに、ライバルチームからは今季はレッドブルが全勝するのではないかという声が上がっているほどだ。しかしホーナー代表は、ライバルチームは間違いなく巻き返してくると考えており、レッドブルとしてはシーズン序盤のアドバンテージを最大限に活用しなければいけないと強く訴えた。
「シーズンはまだ始まったばかりだ」
Sky TVのビジネス番組に出演したホーナー代表はそう語った。
「つまり、今季は23戦あるが、まだバーレーンとジェッダの2レースしか終わっていないわけだ」
「サーキットの特性も大きく異なる。あと1週間ほどで、オーストラリアに挑むことになる。ここでは、躍進するチームと後退するチームが出てくると思う。でも我々は、マシンから多くのパフォーマンスを引き出すことができると期待している」
「今のレギュレーションは、まだ導入されたばかりだ。まだ2年目だからね。今年の間に、多くの部分で収束していくことになると予想している。そうなれば、グリッドは実に僅差になるだろう」
「だから、競争力のあるマシンを手に入れた今、まさに太陽がまだ輝いている時期に干し草を作るような形で、シーズンを通じてプッシュし続ける必要がある」
先日のサウジアラビアGPの際にホーナー代表は、今季コスト制限が課され、さらにレッドブルは2021年にコスト制限を違反したことで空力開発についても制限が加えられていることを考えれば、RB19で良いスタートを切ることが重要だったと語った。
もし出遅れていれば、費用のかかるコンセプトの変更が必要になる可能性もある上、上位のチームを追いかけるだけの力を発揮することはできなかったかもしれないというのだ。
他チームが躓いたことに驚いたかと尋ねられたホーナー代表は、次のように語った。
「非常に競争が激しいブロックから抜け出すことが、我々にとっては非常に重要だった」
「風洞実験は、昨年の10月から削減されていた」
「そのため、限られた実験で、目標を逃すわけにはいかなかったんだ。ハンデキャップを抱えている立場では、そこから抜け出す方法を考え出すのは、決して不可能なことだからだ。でもチームは素晴らしい仕事をして、RB19は最高のスタートを切った。過去に経験してきたどのシーズンよりも、素晴らしいシーズンスタートだ」
「まだ2戦しか戦っていないが、1-2フィニッシュを2回達成し、獲得可能な最大ポイントから僅か1ポイント差だ。今シーズン、そんなことができるとは夢にも思わなかった」
「このチームは、組織全体で信じられないほど高いレベルで運営されている。ひとつの部門だけが頑張っても、このような結果を得ることができないだろう」
「全ての側面でよくやっている。空力開発チームも、デザインオフィスも、ビークルダイナミクスの開発部門も、生産部門も、そしてビジネス運営部も……いずれもだ」
「コースで目にするのは、我々が何者であるかということのほんの一部にすぎない。この結果は、舞台裏で行なわれている数多くの作業の証なのだ」
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