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一躍来季タイトル争いの候補に……名声を取り戻しつつあるホンダ

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一躍来季タイトル争いの候補に……名声を取り戻しつつあるホンダ
執筆:
2018/12/30 5:50

苦しんだマクラーレンとの3年。しかし2018年からはトロロッソと組み、2019年からはレッドブルにもパワーユニットを供給する。名声を取り戻しつつあるホンダ、その経緯を振り返る。

 F1における時の流れは非常に速い。そしてF1における1年といえば、非常に長い時間であると言える。

 しかし12カ月前に、ホンダが2019年のタイトル争いの鍵を握ることになるかもしれないなどと想像した人は、どれほどの数いるだろうか?

 2018年は、ホンダにとって極めて重要な1年だった。前年限りでマクラーレンとのパートナーシップが解消された後、パワーユニットを提供するチームがなければ、最悪の場合グランプリレースを離れる可能性すらあった。

 しかし新たなパートナーとしてトロロッソと提携し、その結果2019年からは”親チーム”であるレッドブルと組むことができた。マシン及びパワーユニットの出来次第では、タイトルを争える可能性も十分にある。

 2018年のホンダは、シーズン開幕直後に好成績を挙げた。第2戦バーレーンGPで、ピエール・ガスリーが4位入賞を果たしたのだ。これは、ホンダが2015年にF1に復帰して以来、最高の成績だった。マクラーレンとの3年で達成できなかった好成績を、わずか2レース目で達成してしまったのだ。

 結果という意味では、このバーレーンGPがピークだった。しかし、良いニュースは続いていくことになる。

 ホンダは6月に行われたカナダGPに、アップグレード版のパワーユニットを投入。これは大幅なパフォーマンス向上を果たし、ルノーと同等かそれ以上と言われるようになった。このアップグレードが、2019年からのパートナーシップ締結をレッドブルに決断させる、大きな一歩になったと言えよう。その後、ロシアGPでは2度目となるアップグレード版を投入。さらなる進化を果たした。

 その一方で、ホンダは今シーズン、多くのパワーユニットコンポーネントを投入。その結果、グリッド降格ペナルティを数多く受けることとなった。これは来季に向けたテストケースという側面もあったが、例えばアブダビGPの週末には、ガスリーが2度もパワーユニットのトラブルに見舞われるなど、その信頼性はまだ完璧ではない。

進歩した信頼性

Brendon Hartley, Toro Rosso STR13, arrives on the grid

Brendon Hartley, Toro Rosso STR13, arrives on the grid

Photo by: Andrew Hone / LAT Images

 しかし、信頼性が向上していることもまた事実。2017年とは大きく状況が異なっていた。また、パフォーマンスのステップアップも、実に現実的であると言えよう。ただホンダはシーズン前のテストで走行距離を積み重ねたものの、信頼性を期待できるのかどうか、分からないままシーズンをスタートさせた。

「当初、今シーズンに期待できることを定めるのは、とても難しいことでした。なぜなら、我々は新たなパートナー(トロロッソ)と組んだばかりでしたし、過去数年の間に様々なミスや問題を抱えていたからです」

 ホンダのF1テクニカルディレクターである田辺豊治は、そう説明した。

「我々の今シーズンの最優先事項は信頼性、そしてもちろんパフォーマンスも向上させることでした。コース上で起きていることの理解は、まだ完璧ではありません。それが今シーズン、そしてチームのポジションを予想しづらい理由でした。しかし我々は、2台のマシンを完走させようとしていました。それが優先事項のひとつだったのです」

 しかし開幕戦の決勝レースでは、ガスリーが数周しただけでリタイアしてしまう。このトラブルは、ターボチャージャーとMGU-Hの問題が原因で、内燃エンジンにダメージが及んでしまったものだった。

 ホンダは次戦バーレーンGPに向け、問題の部分を修正したと説明した。彼らは開幕戦で2017年仕様のMGU-Hを使わざるをえず、最新仕様のMGU-HはオーストラリアGPの後でのみ投入することができたのだ。

「開幕戦で、ガスリーのマシンにはトラブルが出ました。それは、昨年(2017年)から使っていたハードウエアだったのです」

 そう田辺は認める。

「その後、信頼性の観点から言えば、満足のいく程度には改善することができました。予期していなかったトラブルは幾つかありましたが、パワーユニットの信頼性については満足しています。それは、前年と比較して全く異なる状況だったんです」

「最初のスペックでスタートし、その後で何度もアップデートをかけました。パフォーマンスの向上は、テストベンチだけではなく、コース上でも確認することができました。それは、今年見ることができたもうひとつの良いポイントだったと思います」

円滑なコミュニケーションが、パフォーマンスの進歩を後押しした

Franz Tost, Team Principal, Scuderia Toro Rosso, and Toyoharu Tanabe, F1 Technical Director, Honda, on the pit wall

Franz Tost, Team Principal, Scuderia Toro Rosso, and Toyoharu Tanabe, F1 Technical Director, Honda, on the pit wall

Photo by: Andy Hone / LAT Images

 今季のホンダは、前出の田辺が現場を率い、さくらの研究所を浅木泰昭が取りまとめた。彼らの存在により、コースサイドとさくら研究所の間のコミュニケーションは円滑に進んだという。これは、ホンダとしては是が非でも改善しなければならないことのひとつだった。

 ホンダがこの1年に経験したような変化は、その効果がしっかりと反映されるまでには長い時間がかかることが多い。しかしそうならなかったのは、ホンダPUが実際に2017年の末の時点で、それほど悪くないパフォーマンスを誇っていたからだという可能性がある。

 2017年シーズンに向け、ホンダはメルセデススタイルのパワーユニットレイアウトを採用した。しかしプレシーズンテストで数多くの信頼性の問題に直面し、マクラーレンとホンダが分かれる決定的な要因となった。またその一方で、ホンダは開発を急速に進めていくことになった。

 マクラーレンは昨年、「シャシーは素晴らしい」と一貫して主張し続けてきた。一方でホンダは、反論することを避けた。その結果、実際のパフォーマンスと信頼性が、覆い隠されてしまった可能性がある。

「ニュースの見出しや、一般的に聞かされるモノにより、信頼性があるという事実を覆い隠すこととなった。彼らはこれらの問題を克服しただけじゃない。同じように進歩も遂げたのだ」

 シーズン序盤までトロロッソのテクニカルディレクターを務めていたジェームス・キーはそう語った。

「年末までには、ホンダのPUはかなり良くなっていた。そして信頼性の問題も解決されつつあったのだろう。彼らはそのような難しい状況を経験した際、完全なるパフォーマンスを示すことができなかったのだ」

 2019年のホンダは、2018年仕様をベースとしたパワーユニットで戦うことになるはずだ。ホンダが同じレイアウトを3年続けて使うのは初めてのこと。しかも今では密に連絡を取り合いながら前進していくことができるパートナーがいる。

「トロロッソと組んだことによる最大の変更点は、過去と比較してチームとのコミュニケーションがずっと良くなったことです」

 ホンダの山本雅史モータースポーツ部長はそう語る。

「その結果として、技術面ではシャシーとパワーユニットの間の接続を改善することができました。エンジンに関しては、信頼性とパフォーマンスを改善することができました。3つ目のスペックまで登場させましたが、徐々にパフォーマンスを向上させることができたのです」

「来年に向けた良い準備になりました。我々はシーズンはじめに、いくつかのトラブルを抱えていました。それは信頼性の問題です。その結果、開発の一部分は遅れることとなりました。でも最終的には、信頼性もパフォーマンスも進歩したのです」

レッドブルが”信頼した”パフォーマンス

Pierre Gasly, Toro Rosso STR13

Pierre Gasly, Toro Rosso STR13

Photo by: Zak Mauger / LAT Images

 ホンダのPUがどれほどの進歩を遂げたのか……それを数値で見るのは難しい。しかしエンジンの燃焼に関してかなり注力しており、さらにエネルギー回生システムに関しても、かなりの進歩を遂げた。

 スピードトラップの記録が、全てを表しているとは言い難い。しかしパワーが重視されるスパ・フランコルシャンやモンツァといったサーキットでも、好パフォーマンスを発揮した。

 広く”スペック3”と呼ばれている2018年最終盤のパワーユニットは、日本GPで本格投入された。当初は1戦前のロシアから投入することが目指されていたが、ギヤボックスのオシレーション(振動)の問題が表面化し、FP1で使ったのみだった。これを修正して臨んだ日本GPの予選では、ブレンドン・ハートレーが6位、ガスリーも7位……パフォーマンスの向上は明らかだった。シーズン終盤、PUパフォーマンス3位の座をルノーから奪い獲ったということを、疑う者はほとんどいなくなった。

 シーズン終盤は、来季のレッドブル・ホンダ誕生に向けた準備に充てた。ペナルティ度外視で来季用の開発パーツを投入したのだ。これはホンダにとっては、タイトル争いの中に戻るためのリハビリのようなモノだった。

「重要なポイントは、カナダでのレースのパフォーマンスでした」

 そう山本部長は語る。

「我々はある程度のレベルに前進できるということを証明できました。そして、レッドブルからの信頼を得ることができたのです」

「その後も我々は改善を続けることができ、レッドブルもそれを見ていました。関係はかなり安定し、良い形だと思います。そして、我々は信頼を得ています」

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シリーズ F1
チーム トロロッソ・ホンダ 発売中
執筆者 Scott Mitchell