ヒュルケンベルグの”助言”が、レーシングポイントのアップデートを実現した?
レーシングポイントのテクニカルディレクターであるアンドリュー・グリーンによれば、代役を務めたニコ・ヒュルケンベルグからのフィードバックは、チームのアップデートパッケージに刺激を与えるのに役立ったと語る。
写真:: Zak Mauger / Motorsport Images
ニコ・ヒュルケンベルグは、新型コロナウイルスに感染したセルジオ・ペレスの代役として、8月のイギリスGPとF1 70周年記念GPでレーシングポイントのマシンを走らせた。その時のヒュルケンベルグの言葉が、現在のレーシングポイントのマシンパッケージに反映されているのだという。
ヒュルケンベルグはイギリスGPでは決勝レースにスタートできなかったものの、70周年記念GPでは見事完走し、7位でフィニッシュ。代役として十二分の仕事を成し遂げた。
当時ヒュルケンベルグは、レーシングポイントの2020年マシンRP20について意見を述べたという。そしてその意見はチームの開発プログラムに反映され、新しいパッケージに活かされているという。
ヒュルケンベルグは先日行なわれたアイフェルGPで、体調不良に見舞われたランス・ストロールの代役として、急遽レースを戦った。しかし皮肉なことに、マシンにはヒュルケンベルグの意見を基に開発されたアップデートが投入されていた。そのハンドリングは、ヒュルケンベルグが以前学んだものとは異なり……短い時間でマシンを習得するのを難しくさせたという。
「我々がマシンに投入した開発のいくつかは、シルバーストンでの彼のフィードバックを反映させたものだった」
レーシングポイントのテクニカルディレクターであるアンドリュー・グリーンはそう語った。
「それはとても興味深いモノだった。そして今回のレース後の彼のフィードバックも、興味をそそられるモノだった」
「彼はシルバーストンで、マシンで変えた方が良いと思うこと、マシンのセットアップ方法、そしてマシンから得るフィーリングについて言及したんだ」
「我々はシルバーストンでのレースの後、それらの部分を変更した。彼がマシンを再びドライブすることなんて、期待していなかったからね。でも、彼がまたマシンをドライブすることになった。そして、我々が行なった開発についてのフィードバックを得られることになったんだ。それは本当に興味深く、本当に重要なことだった」
グリーンは、ヒュルケンベルグがアップデートされたマシンに慣れるまでには、時間が必要だったことを認めた。
「今話しているこの類の変更は、4周では把握することなどできない。それは、実際に彼が土曜日の午後に直面したことだ。彼は4周のアタックラップを行なった。その周回数では、我々がシルバーストン以降に変更したことに適応するのはほぼ不可能なことだった」
「彼は、走行する時間を必要としていたが、そんな時間は彼にはなかった・それでもレースが終わるまでに、マシンに乗って十分な時間ドライブした。そして彼からのフィードバックは、かけがえのないモノだった。とても良かった」
グリーン曰く、チームが行なった変更は正しいと、ヒュルケンベルグは認めたという。
「効果的だった。まだやるべきことはあるがね。しかし、正しい方向に踏み出したと思う。それは、リヤとフロントのサスペンションに関するモノだった。これが、彼(ヒュルケンベルグ)がシルバーストンでマシンをドライブした、その直接の結果だったんだ」
「我々は計画していた全てのアップデートをまとめたのだ」
「このアップデートには、フロントウイング、フロントのブレーキダクト、フロア、リヤウイング翼端板などが含まれている。サイドポッドやボディワークにも、アップデートを見ることができる、それらが空力的な側面だった」
「そしてリヤサスペンションの内部、サスペンションが機能する方法、そしてフレキビリティを与え、リヤサスペンションのセットアップにもっと選択肢を与える為にも、多くの作業を行なった」
「ステアリングシステムも同様だ。これらのアップデートはすべて、ムジェロとロシアの間に行なわれたモノだ」
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