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F1メカ解説|アストンマーチン、日本GPでもアップデート投入。パフォーマンス向上で打倒アルファロメオなるか?

アストンマーチンはF1日本GPにアップデートを投入。これが、セバスチャン・ベッテルが5位に入賞する手助けにひとつになったようだ。そしてアップデートの成功が、アルファロメオとのランキング争いを優位に進める要因となろう。

Aston Martin AMR22 rear wing detail

写真:: Giorgio Piola

ジョルジョ・ピオラ【F1メカ解説】

Analysis provided by Giorgio Piola

 アストンマーチンは今シーズンここまで、予選では苦しむものの決勝では良好なレースペースを発揮し、ポジションを上げるという展開を繰り返してきた。ただ、チームは定期的にアップデートを投入。これが功を奏したか、ここ2戦で大量ポイントを獲得している。

 現時点でアストンマーチンはコンストラクターズランキング7番手。6番手のアルファロメオはシーズン序盤に安定した成績を残してポイントを積み重ねたが、シーズン後半にはその勢いも衰え、第10戦イギリスGP以降では僅か1ポイントの獲得にとどまっている。その間にアストンマーチンは29ポイントを獲得。アルファロメオとの差を一気に詰め、日本GPを終えた段階では7ポイント差まで接近している。

 アストンマーチンがパフォーマンスを上げている理由は、定期的にマシンにアップデートを施しているということだ。日本GPでも、リヤウイングのビームウイングを変更し、鈴鹿サーキットのレイアウトに合わせたバランスを目指してきた。

 シンガポールでは比較的大きなアップデートを投入していたことを考えれば、鈴鹿向けのアップデートは軽微なモノと言えるかもしれない。しかしそれでも、必要不可欠なモノであったはずだ。

 鈴鹿では新パーツの効果もあって、セバスチャン・ベッテルがQ3に進出。ベッテルがQ3に進むのは、実にアゼルバイジャンGP以来のことだ。またスタート直後のコースオフで最後尾まで転落するも、持ち前のレースペースや好戦略も活かし、最終的にはアルピーヌのフェルナンド・アロンソを抑え切り5位入賞を果たすという、大逆転劇を演じた。ちなみにスタート直後のコースオフも、アロンソとの接触が原因であった。

 メインの画像でもわかるように、アストンマーチンのビームウイングは、翼端板の下半分、しかもその内側と一体整形になっている。つまりビームウイングのみを取り替えることができるようになっており、様々なリヤウイングを組み合わせることも可能だ。

 この方式は、重量の面ではデメリットにもなる。しかし、ビームウイングを変更するために、リヤウイング全体のアッセンブリーを作り直したり、輸送したりする必要がないことを考えると、支出を低く抑えることができる。また前述の通り、複数仕様の組み合わせを試すことができるという点では、用途が広いと言うこともできるだろう。

Aston Martin AMR22 floor comparison

Aston Martin AMR22 floor comparison

Photo by: Giorgio Piola

 シンガポールで投入されたフロアは、日本GPでも使われた。このフロアは、エッジの部分のデザインが変更されたものであり、現在チームがこのエリアに集中しているということを伺わせる。

 上のイラストは、アストンマーチンのフロアの新旧仕様の比較。楕円の中が旧仕様のもので、新仕様の方では赤い矢印で変更が加えられた部分を明示している。

 フロアの先端部分には、側面にガーニーフラップ状のフェンスが立てられ、その後方の側方に突き出した部分の形状も大きく変更された。リヤタイヤの前には切り欠きが設けられ、その中には小型のウイングが設けられている。その後方はフロアの幅が徐々に狭くなるテーパー形状になっていて、この部分に設けられた切り欠きの形も変更された。

 これらの変更を全体的に見ると、フェラーリやレッドブルが採用したモノによく似ている。フロア下を見ることができていないので、これはあくまで想像でしかないが、フェラーリやレッドブルにフロアのデザインが似てきたということは、フロア下にアイススケートの刃のようなエッジウイングが設けられている可能性がある。

 これをフロア後端の跳ね上げられている部分と組み合わせて活用することができれば、リヤタイヤが生み出す乱流を制御するのに役立てることができる。この乱流を制御しなければ、ディフューザーのパフォーマンスを損なうことになってしまい、ひいてはマシン全体のダウンフォース発生量の低下を引き起こし、パフォーマンスにも影響を及ぼすことになる。

 
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