14年ぶりにF1に復活したイモラ、2021年の開催にも意欲「我々の意思は明確」
イモラ・サーキットのウベルト・セルヴァティコ・エステンセ代表は、同サーキットのF1開催復帰が1度限りのもので終わらないことを期待しており、今後はF1の首脳陣と“あらゆることを話し合う”ことになるだろうと語った。
写真:: Rainer W. Schlegelmilch
F1は先日、2020年シーズンの追加日程としてイモラ・サーキットを舞台とするエミリア・ロマーニャGPを開催することを発表した。同サーキットでのF1開催は14年ぶりとなるが、サーキットの代表は2021年以降もF1を誘致することを視野に入れているようだ。
新型コロナウイルス流行によりスケジュールが大幅に変更されていった今シーズンだが、イモラは早い段階からF1開催に向けて動いていたサーキットである。彼らは中国GPがキャンセルされた2月にも代替開催を申し込んでいたが、その後イタリアでも爆発的なパンデミックが起こったことにより計画は頓挫。状況が好転した後は、ムジェロやモンツァと連戦での開催が検討されてきた。そして最終的には中止となったフライアウェイ戦の穴を埋める形で、第13戦として10月31日〜11月1日の2日間で行なわれることが決定した。
イモラ・サーキットのウベルト・セルヴァティコ・エステンセ代表は、motorsport.comに次のように語った。
「我々はこれ(F1開催を)を何年もの間目標としてきた」
「我々はF1の経営陣と長い間話をしてきたし、今では我々が目指していた目標を達成したのだ」
「我々の伝統は非常に重要なものだと思っている。F1で有名な我々だからこそ、この機会が実現したわけで、それは新型コロナウイルスだけが理由ではなく、F1は歴史的なトラックを復活させてファンの真の情熱を取り戻す必要があったと思う」
「我々は来年のチャンスを求めてF1に打診しようとしているが、それは今年のレースが終わってから議論されることだと思う。我々の意思は非常に明確で、情熱によって突き動かされている」
セルヴァティコ・エステンセはまた、規制が緩和されることによって今季のレースでチケットを一般販売できるようになることを望んでいる。
「金曜に保健大臣が、おそらく9月には観客がイベントに参加できるようになるだろうと発表した」と彼は語る。
「だから我々は、グランドスタンドに観客を入れられることを祈っているが、まだ何も決まっていない。状況は日々変わっており、予測をするのは難しい。我々の意思はこのイベントを公開イベントとすることだが、どうなるかは分からない」
「昨年、この時期(11月初旬)の気候はそれほど悪くなかったので、その点は問題ないと思う。もちろんその時期のイタリアは夏のような気候ではないが、観客が入る可能性があれば、人々にとって魅力的なものとなるだろう」
イタリアではモンツァでのイタリアGPに加え、ムジェロでのトスカーナGP、そしてイモラでのエミリア・ロマーニャGPが開催されるため、結果的に同国で3レースが行なわれる形となった。ただセルヴァティコ・エステンセ曰く、彼らはF1開催に向けて互いに潰し合うようなことはなかったという。
「我々はF1がムジェロとも話をしていることを知っていた」
セルヴァティコ・エステンセはそう語った。
「実際には競争相手というわけではなく、我々はムジェロと並んで開催するスケジュールを模索していた」
「最初の選択肢がモンツァとの連戦での開催だったのは事実だ。イタリアでの3連戦というのは壮大なものであり、今後実現することはないだろうね」
「この地域は、話し合いの初期の段階から我々をサポートしてくれた。今年はミサノでMotoGPを開催するために多くの資金を投じていたが、この状況はMotoGPがあったからこそ実現したものだと思っている」
また、コースのレイアウトについてセルヴァティコ・エステンセは、FIAを納得させるために大掛かりな改修をする必要はないと述べた。
「(F1レースディレクターの)マイケル・マシが視察のためにイモラにやってきたが、我々の状況にはとても驚いていた」
「我々は彼から賛辞を受けたし、これは明らかに誇るべきことだ」
「今は何も変える必要はない。細部を改善する必要はあるが、大掛かりで重大なものは何もない。ランオフエリアや縁石の修正もしない」
「我々は数ヵ月前、ローランド・ラッツェンバーガーがクラッシュしたビルヌーブカーブのランオフエリアを少し変更した。我々はランオフエリアの形状を変更し、サーキットの一部ではそれを増やしたが、FIAはそれに満足している」
彼は最後に、2日間で行なわれるイレギュラーなフォーマットについても言及した。
「これは新しいことだ。F1はイモラで革新的なことをしたいと言ってきた。彼らはこの新しいフォーマットを試したがっているし、それはうまくいくと思っている」
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