メルセデスF1に買収の噂。INEOSが950億円を用意との報道も、完全売却の可能性は低い?
メルセデスF1チームのパートナーであるイネオスは、近くチームの株式を取得する可能性があるようだが、チームを完全に買収することは考えにくいとみられる。
2014年シーズンから圧倒的な強さを見せているメルセデスF1チームは、今季から化学企業のイネオスとパートナーシップを結んでいる。そんなイネオスがチームを買収するのではないか……そんな噂がまことしやかにささやかれている。
元ジョーダンF1の代表であるエディ・ジョーダンは、イギリスのタブロイド紙『The Mail on Sunday』のインタビューに対し、イネオスとそのCEOであるジム・ラトクリフが7億ポンド(約952億円)でメルセデスの買収を画策していると示唆した。
「チーム(メルセデス)のオーナーシップは、イネオスとジム・ラトクリフ卿に引き継がれようとしている」とジョーダンは語った。
「イネオスの名前は既にマシンの側面に描かれているし、彼らは技術的なパートナーシップも結んでいるから、メルセデスにとっては悪くない話だ」
「チームは“イネオス”と呼ばれることになるだろうが、引き続きブラックリーのファクトリーで運営され、メルセデスは株式の30%を保有することになるだろう。メルセデスという名前が残ることはなく、チーム代表のトト・ウルフも責任者ではなくなるはずだ」
ジョーダンはこういったコメントを残しているが、実際にはメルセデスがそのような劇的なF1撤退をする可能性は低いと考えられている。メルセデスはここ数ヵ月、今後もF1に残り続けることに全力を注いでいることを明らかにしていた。
ただ、今年初めにメルセデスの主要スポンサー兼技術パートナーに就任したイネオスが、同チームの株式を購入することで関与を強めていく可能性も否定できない。
メルセデスは、昨年亡くなったニキ・ラウダが所有していた10%のチーム株式の行先を未だ決めていない。これをイネオスが購入し、関係強化を図る可能性がある。また、チームの他の株主であるメルセデス(チームの株式の60%を所有)、ウルフ(同じく30%を保有)がその一部を売却することも不可能ではない。
なお、メルセデス側はこの件についてコメントを控えており、チームの広報担当者は「我々がこういった噂や憶測についてコメントをしないことについて、ご理解をいただきたい」と述べている。
また2013年からチーム代表を務めているウルフに関しては、近日中にチーム内での役割を変更するのではないかと予想されている。
ウルフは先日、8年にわたってチームを運営してきたことで、自分から多くのことを奪ってしまったと語っていた。
「私はこのチームを愛しているし、(メルセデスCEOの)オラ・カレニウスとも素晴らしく良い関係を築いている」とウルフは言う。
「ただ、8年間チーム代表としてこのチームにいたことで、自分にとって良くない影響もあった。そのことに関しては、色々と思うところもある」
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