2021年のブラジルGP開催地を巡って、プロモーターと大統領が真っ向対立
F1ブラジルGPのプロモーターであるタマス・ロホニーは、ブラジル大統領がリオ・デ・ジャネイロに開催地を移すことを言及しているにも関わらず、2021年以降も同GPがインテルラゴスで開催されることを確信している。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
レッドブル・ホンダの優勝、そしてホンダパワーユニット勢によるワンツーフィニッシュが達成された2019年のブラジルGP。開催地であるサンパウロのインテルラゴス・サーキットはその契約を2020年まで手にしているが、その先は不透明だ。
F1の首脳陣は、2021年ブラジルGPの開催地を新サーキットが建設されるリオ・デ・ジャネイロにすることについて議論している。ブラジル大統領のジャイル・ボルソナロはそのプロジェクトに賛同しており、リオ・デ・ジャネイロ開催の可能性が“99%”だと今年初めに発言していた。
一方で、ブラジルGPのプロモーターであるタマス・ロホニーはリオ・デ・ジャネイロ開催の計画に懐疑的であり、インテルラゴスで引き続き開催される可能性が「大統領が言及した数字と同じ」99%であるとしている。彼はインテルラゴスがブラジルGPを開催する唯一の現実的な選択肢だと考えている。
「F1が引き続きここ(インテルラゴス)で開催されるか、ブラジルGPそのものが消滅するかのどちらかだろう」とロホニーはmotorsport.comに語った。
「リオ・デ・ジャネイロについては詳しく知らないのでコメントを避けたいが、あそこは多くの樹木、そして動物たちであふれていることは知っている」
「あそこで2021年に国際的なイベントを開催することは物理的に不可能ではないかと思う。しかしその意見に賛同しない人たちもいる」
「リオが選択肢のひとつとなったのは、大統領からの支持を受けている上に、その大統領がチェイス・キャリー(F1のCEO)を味方につけたからだ」
リオ・デ・ジャネイロでは過去に1978年、1981〜1989年の計10回ブラジルGPを開催してきたが、当時使用していたジャカレパグアサーキットは取り壊されてしまっている。
ロホニーは、軍が使用を放棄した土地に建設されるリオ・モーターパークがすぐに完成すると、ボルソナロ大統領が誤解したのではないかと考えている。
「彼がそういったこと(リオ開催が99%であるということ)を言う理由がないことを考えると、彼はひどいアドバイスを受けたのではないかと思う」とロホニーは話した。
「F1レースを2021年に誘致するならば、その年の5月にはコースの準備ができている必要がある。もうすぐ2019年も終わるので、残された猶予は1年と数カ月しかない」
またロホニーは、ブラジルGPの将来が来年早々に決まることを期待しており、2030年まで開催できる長期契約を望んでいると語った。
「我々にとって、(2030年まで契約できれば)とても良い契約期間だ」
「短期契約を結ぶことはますます難しくなっている。大企業は長期的なプランを立てているんだ」
「例えばブラジルに最大の市場を持つハイネケンだ。(ブラジルGPの冠スポンサーである)彼らは2〜3年単位で動いているわけではない」
そしてキャリーは、F1側がブラジルGPについてあらゆる選択肢を検討していると主張した。
「我々にはブラジルGP開催に興味を持つ複数のパートナーがいる」とキャリーは語った。
「我々の目標は、ブラジルで長期にわたってレースを続けることだ」
「これらには特定の期限を設けていない。我々の慣習としては、夏頃に次のシーズンのスケジュールを発表している」
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