アーバイン、ベッテルを酷評「一芸しかない……4回王者には見えないね」
元F1ドライバーのエディ・アーバインは、4度にわたってF1王者となったセバスチャン・ベッテルについて”過大評価”されていると酷評する。
写真:: Jerry Andre / Motorsport Images
フェラーリやジョーダンなどで活躍した元F1ドライバーのエディ・アーバインは、2010〜2013年までF1タイトルを4連覇したセバスチャン・ベッテルについて、その才能が過大評価されていると主張した。
アーバインは全日本F3000に参戦していた1993年、日本GPでジョーダンからF1デビュー。その初戦でいきなり好調な走りを見せ、予選8位、決勝でも6位と入賞してみせた(当時の入賞は6位まで)。その際、当時マクラーレンのドライバーだったアイルトン・セナに進路を譲らず、殴られかけた話はあまりにも有名である。
翌年からジョーダンでフル参戦を果たすと、1996年にフェラーリに加入。ミハエル・シューマッハーのセカンドドライバーを務めた。1999年にはシューマッハーが怪我で長期離脱。代わりにチャンピオンを目指して戦ったが、マクラーレンのミカ・ハッキネンに敗れてランキング2位となった。これが、アーバインの最高成績である。
その後アーバインはジャガーに移籍し、2002年を最後にF1から引退している。
「私はもう、F1は見ない。だって退屈だからね」
そう語るアーバインだが、実は最近のF1もよく観ているようで……昨年5度目のチャンピオンに輝いたルイス・ハミルトン(メルセデス)の功績に疑問を投げかけた。
「確かに、彼は他のドライバーとは別の次元にいるだろう」
そうハミルトンについて語る一方で、「ミハエルの次元に近いとは思わないけどね」と、アーバインは毒舌を投げかけた。そして、昨年のタイトル争いに敗れたセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)については、さらに厳しい評価を下した。
アーバインはBBCのインタビューで、次のように語った。
「先頭を走っていて、そして誰ともレースをしていないのであれば、ベッテルは良いと思う」
「ルイスのレースを見てみると、ルイスはレースに集中し、前に出ることに集中している」
「一方でベッテルは、誰かとレースをしているとき、彼はライバルに集中するのと同じように、自分がどこにいて、そしてどこに行こうとしているのかということに集中している。そして、必然的にクラッシュしてしまうのだ」
「それは、ほとんどいつも起きることだ。私は、ベッテルは良いドライバーだと思う。しかし、4回世界チャンピオンに輝いた男には見えない」
「彼は過大評価されていると思う。彼は、一芸にだけ秀でている。ルイスは、もっと幅広い才能を持っているけどね」
アーバインはハミルトンについて、オーバーテイクについてはシューマッハーよりも優れた才能を持っていると語った。しかしながら、そのシューマッハーやアイルトン・セナと比較して、安定性が欠如していると感じている。
「ルイスが(ジェンソン)バトンとマクラーレンで共に過ごした2年間を見返してみよう。バトンはその2年間、ずっとルイスを凌駕していた」
そうアーバインは語った。
「ミハエルを相手にそんなことをしたドライバーは、誰もいない」
「たとえルイスが、驚くほど才能のあるドライバーだとしても、ミハエルは安定して高いレベルのパフォーマンスを発揮していた」
「ルイスが最初にF1にやってきた時、それを見るのは素晴らしかったよ。オーバーテイクでは、彼は誰にも負けなかった。彼はおそらく、ミハエルよりも優れたオーバーテイカーだ」
「しかし、週末を通して、そして年間を通じて安定したペースを発揮するという点では、誰もミハエルに近づけない。たとえセナであってもね」
なおアーバインは、なぜ今のF1が退屈なのかということについても、次のように説明した。
「より安全になったことは、実に良いことだ。しかし、それは行き過ぎている。そして”我々は結局ここで何をしたのか?”というようなところまで進歩に進歩を重ねてしまった」
「我々は少し厄介なところにやってきてしまい、それほど面白くなくなってしまったように思う」
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