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電動要素は縮小? V8エンジン化? 現行規則に批判集まる中、どうなる次世代F1。ノリスは慎重な決定を求める「ビジネスだから単純じゃないね」

ランド・ノリスはF1の次期レギュレーションについて、より慎重に決めていくべきだと主張している。

Lando Norris, McLaren

 多くの関係者は公には否定しているものの、今季導入されたF1の最新技術レギュレーションは多くのファンの不満を招き、ドライバーからも強い批判を受けている。

 新規則のF1マシンは電動エネルギーの割合が大幅に増えたが、シーズン途中でエネルギーの回生やデプロイ(放出)に関するルールが微調整され、さらに来季に向けては、ほぼ50:50だったエンジンと電動パワーの出力比が60:40に近付く予定だ。これは新世代のF1パワーユニットの基本コンセプトに問題があることを暗にほぼ認めた形とも言える。

 F1のステファノ・ドメニカリCEOは最近、「オーバーテイクはオーバーテイクだ」と語ったが、多くのファンやドライバーが「質より量」ではないと感じている。特に伝統を重んじるファンは、ドライバーのスキルや度胸ではなく、単なるバッテリー残量の差によって生まれる追い抜きをよく思っていない。

 ドライバーの間では、自分たちの警告が無視されたことへの不満が広がっている。エンジンと電気の出力を同等とする原則は2022年夏に自動車メーカーを交えた会議で決定されたが、ドライバーはその時点では新規則が与える影響について評価する機会を与えられていなかったのだ。シミュレーションが行なわれたのはかなり後のことであった。

 7度のF1王者であるフェラーリのルイス・ハミルトンはマイアミで、ルール制定の際にはドライバーも「話し合いの席につく」時がきたと述べた。マイアミ前のルール調整の際には、ハミルトン、そしてチームメイトのシャルル・ルクレールを含む6名が意見を求められたが、これはまるで、馬が逃げ出した後の厩舎で扉を閉めるのを手伝わされているようなものであり、時すでに遅しといったところだった。

 昨年のワールドチャンピオンであるマクラーレンのランド・ノリスも、長期的にはドライバーの発言権が必要だという点には同意している。彼は次のように語る。

「正直に意見を出し続けるしかない」

「ファンにも最高の時間を過ごしてほしいし、自分たちも楽しみたい。だから僕たちが子供の頃に見たような、常に全開で走るF1であってほしい。でもここ最近はそうなっていない」

「良いレースというのは必ずしも、片方のバッテリーが100%でもう片方のバッテリーが0%の時に生まれるというわけではない。レースは本来そういうものではない。むしろ、マシン同士が接近して走れるよう軽量化したり、タイヤを改善したり、追従性や温度変化への耐性をつけるべきなんだ。今みたいにバッテリーやウイングなどに頼るべきではない」

「少しやり方を変えれば実現できるはずだ。それはドライバー全員が将来的に望んでいることでもある。ただより広い視点で考えると、これはメーカーやパートナー、チームが関わるビジネスだから、物事はそう単純ではない」

「今後5年くらいで、もう少し正常な状況に戻っていければと思うし、そうなればもっと良いレースにできるはずだ」

 F1のドメニカリCEO、そしてFIAのシングルシーター部門責任者ニコラス・トンバジスは、現在のレギュレーションが自動車メーカーの電動化要求に基づくものであることを認めている。レギュレーションが決まった2022年の時点では、自動車業界全体が電動化へ向かっていたからだ。しかし、その流れはこの4年で変化している。

 その間、“50:50コンセプト”には色々な問題が指摘されたが、エネルギー切れを防ぐためのアクティブエアロの導入や、サーキットごとのエネルギー回生量等を設定する複雑なルールを取り入れるなど、応急処置的な対策でなんとかコンセプトを成立させてきた。

 来年は内燃機関と電動エネルギーの出力比率が60:40に近づく予定だが、これは現行パッケージの限界を覆い隠す“応急処置”に過ぎないとの見方もある。長期的には、FIAのモハメド・ベン・スレイエム会長が提唱するように、電動コンポーネントを大幅に縮小した自然吸気V8エンジンへの回帰を求める声もある。

 この方向性に関しては、大幅な電動化を理由に参入を決めたホンダやアウディにとっては論争の的になる一方、アメリカ市場での影響力が大きいフォードやキャデラックは比較的前向きとされる。

 現行レギュレーションは2030年末まで続く予定であり、次期規則の基本方針は今年中に決定される見込みだ。ただしノリスは、規則が再び未完成の“ベータ版”として運用開始される事態を避けるためにも、今回はより慎重に議論を進めるべきだと訴えている。

「ドライバーとして望んでいることは、ファンにとっても良いものになるはずだ」

「結局のところこれはビジネスだから、ビジネス面とのバランスを取らないといけない。そこについては僕たちの発言権は大きくない。でもFIAとの協力関係は前進しているし、改善しようと努力していると思う」

「僕たちが将来に向けて望む、もっと大枠の部分に関しては、もっと時間をかけて決めていきたい」

 
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