ウイリアムズのシェイクダウンテスト欠席理由は、新車のデザインを”時代遅れ”にしないため? ボウルズ代表証言「走れた方がよかったけど」
ウイリアムズF1のジェームズ・ボウルズ代表は、パフォーマンス向上を目指すため、意図的にマシンの完成時期を遅らせたと説明する。
James Vowles, Williams Racing Team Principal
写真:: Erik Junius
ウイリアムズF1のジェームズ・ボウルズ代表は、バルセロナ-カタルニア・サーキットで行なわれた非公開のシェイクダウンテストを欠席した理由を説明。最高のパフォーマンスを追い求めるため、組織としての限界に挑んだ結果だったと認めた。
ウイリアムズは全11チーム中唯一、バルセロナでのシェイクダウンテストに表れなかった。また2月3日に新車発表会が行なわれたが、ここに持ち込まれたのも新車FW48ではなく、そのFW48に施されるカラーリングが披露されただけであった。
ボウルズ代表曰く、マシンの完成が遅れているのは、デザインチームができるだけ最新のデザインをマシンに投入するためだと説明する。
今年のF1はレギュレーションが一新され、マシンも大きく変わる。そしてこのマシンの開発は、2025年の1月に解禁され、各チームが完成に向け、準備を進めてきた。
ただあまり早くにマシンのデザインが完成してしまっては、実際にコースを走り、ライバルと戦う時には時代遅れの代物になってしまっている可能性もある。そのためデザインチームとしては、シャシーやウイング、フロア、ボディワークを完成させる日を、できるだけ先送りにしたかったのだ。
しかしその一方で、あまりにもデザインの完成が遅ければ、製造が間に合わない可能性がある……今回ウイリアムズが直面したのはここだ。デザインの完成を遅らせた結果、実際のパーツが出来上がらなかったわけだ。
「我々は2025年型マシンの開発を早々に終了させた。しかしシャシーやフロントウイング、リヤウイング、フロア、ボディワークなどのデザインの完成時期は、その成果を最大限に活かすために、できるだけ遅らせたいと考えていたんだ」
そう語るボウルズ代表は、さらにこう付け加えた。
「昨年の4月に『よし! マシンを3Dプリンターで作るぞ!』と決断すれば、その時に作ることはできた。そしてもちろんマシンは完成するが、性能の面では遅く、レースでは遅れを取ってしまうことになるだろう」
「そしてビジネスとして自らを試す必要があった。チャンピオンシップを争うレベルは、単に空力面や車両の面で、マシンを開発できるというだけの能力が必要であるというわけではない。アイデアを実際に走るマシンに仕上げるのにどれだけ時間がかかるかという限界に挑戦することであり、その結果として我々は、それを継続して前に進めていかなければいけないんだ」
「我々はビジネスとして、自らを試していた。パフォーマンスを維持しながらも、チャンピオンシップを争うレベルに到達するためには、さらに自分たちを後押ししていかなければいけない」
しかしシェイクダウンテストに参加できた方がよかったし、それを目指していたとボウルズ代表は認める。
「もちろんバルセロナに行けた方がよかった。全てを先取りするつもりだったし、それが目標だった。それを目指していた。しかし、達成できなかったんだ」
ただしパワーユニットサプライヤーであるメルセデスが、多くの周回をこなしたこと、そしてシミュレータ作業を行なうことができるため、バルセロナでのテストの参加できなかった影響は軽減できるはずだと考えている。
「メルセデスは、かなりの周回数を走った。これにより、ギヤボックスをパワーユニットの両方について、かなりの情報を得ることができた。そのため、バーレーンでのテストでは、優位に立つことができるはずだ。つまり、テストで劣勢に立たされることはないと思っている」
とはいえ、実際にコースを走る感覚を現役ドライバーが掴むという点においては、テストの参加できなかったことは痛手であるようだ。
「ドライバーが、コース上で何が起きるかを完璧に把握するために必要な経験が、確かに不足している。空力特性と車両の運動性能の相関関係が欠如してしまっているんだ。コースを走ることこそが、それを確立するための唯一の方法だ」
「確かに損失は生じた。しかし昨年投資した最先端のドライバー・イン・ループ・シミュレータを使った6日間のテストで、その損失の多くを取り戻すことができたはずだ」
そしてボウルズ代表は、最後にこう付け加えた。
「今のところ、誰も、本当に誰も、今季の勢力図がどうなるかは分かっていないんだ」
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