アントネッリ、トラブルなしでも表彰台を失っていたかも? トラックリミット違反でレース後5秒ペナルティ……消化できずも次戦に持ち越しなし
F1バルセロナ-カタルニアGPをリタイアで終えたアンドレア・キミ・アントネッリは、レース後に5秒のタイム加算ペナルティを受けた。無事にフィニッシュしていても表彰台を逃す結果になったかもしれない。
アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)は、F1バルセロナ-カタルニアGPの決勝レース中にトラックリミット違反を3回以上犯したとして、レース後にスチュワードから5秒のタイム加算ペナルティを受けた。
アントネッリは同レースをリタイアで終えたため、レース結果には影響しないものの、もしレースに完走できていたとしても、表彰台を失うリスクがあったかもしれない。
アントネッリは3番グリッドからスタートし、レースの序盤をジョージ・ラッセル(メルセデス)とルイス・ハミルトン(フェラーリ)を追いかけるという位置で過ごした。しかしハミルトンが3ストップ戦略を採ったため、徐々にラッセルとのチームメイト同士のバトルへと移り変わった。
そして残り5周となったターン1で、アントネッリはラッセルをオーバーテイク。しかしこの時、レースエンジニアのピーター・ボニントンからは、既にトラックリミット違反を犯していることを知らされ、これ以上コースをはみ出さないようにと忠告された。
また後方を走るマクラーレンのランド・ノリスもチームから、アントネッリがトラックリミット違反が加算した状態であるとの情報がもたらされ、もっと多くの違反を犯させるようにプレッシャーをかけよという指示が飛んだ。まだレースコントロールからは当該の違反情報はもたらされていなかったにも関わらずだ。
ただその直後のことだった。アントネッリのマシンにトラブルが発生。突如スローダウンして、マシンをコース脇に停めることになった。
ハミルトンの優勝でレースが終わった後、アントネッリには5秒のタイム加算ペナルティが科されることが正式に決まった。
通常、レース中に4回のトラックリミット違反を犯すと、ペナルティの対象となるが、3回目の違反をした段階で「ペナルティまであと1回」を示す黒白旗が出される。しかし今回はレース中に検出されなかったトラックリミット違反があり、警告が出された時点で既にペナルティが決まっている状況であったという。
「スチュワードはビデオ映像を検証した」
裁定書にはそう記されている。
「レース中、正当な理由なく4回もコースアウトした。スチュワードはドライバーが3回の違反ではなく、4回目の違反が行なわれた後に白黒旗を掲出したことを認めた。これは、それ以前の一回の違反が、レース後に発覚したためだ」
「しかし現行のレギュレーションとドライビング規範のガイドラインに基けば、これはドライバーがレギュレーションを遵守する義務を免除するものではない」
つまりアントネッリは、2番手でフィニッシュしていたとしても、ラッセルやノリスがその5秒以内の差でフィニッシュしていれば、アントネッリがレース後に表彰台を逃す結果になった可能性がある。
またスチュワードは、現行の手続きに曖昧さが存在する可能性について認め、FIAに対して「現行の手順とガイドラインをできるだけ早く見直す」ことを促した。
アントネッリはリタイアに終わったため、このペナルティは最終順位に影響を及ぼすことはない。またグリッド降格など別の形で、次戦にペナルティが持ち越されることもない。
なおアントネッリは今季初のリタイアであったが、依然としてドライバーランキングで大量リードを築いて首位を走っている。しかしフェラーリ加入後初優勝を手にしたハミルトンが41ポイント差でランキング2番手、ラッセルは50ポイント差の3番手……F1デビュー2年目のアントネッリに、経験者ふたりが虎視眈々と迫り始めている。
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