ハースF1小松礼雄代表、オーストラリアでの戦略ミスを悔やむ「マグヌッセンの最初のピットストップを正しく行なえれば、角田と戦えたはず」
ハースF1のチーム代表を務める小松礼雄は、F1オーストラリアGPでのケビン・マグヌッセンのチームプレイを賞賛。一方で正しい戦略を採ることができていれば、マグヌッセンが角田裕毅とより近くで戦えたはずだと語った。
F1オーストラリアGPの決勝レースについて、ハースF1の小松礼雄代表は、ケビン・マグヌッセンの貢献を褒め称えた。その一方で、マグヌッセンの戦略にはミスがあり、それによりポジションを落としたことを悔やんだ。
ハースF1はオーストラリアGPで、前戦サウジアラビアGP同様ふたりのドライバーの戦略を分けた。ニコ・ヒュルケンベルグはハードタイヤを履いて第1スティントを長くする戦法、一方でマグヌッセンは、ミディアムタイヤでスタートして早めにピットインする作戦だった。
しかしヒュルケンベルグは、バーチャル・セーフティカー(VSC)中にピットストップを済ませることができたため、タイムロスを少なくすることに成功。そのせいもあり、第2スティントでは先に1回目のピットストップを済ませていたマグヌッセンの背後にヒュルケンベルグが急接近。チームはマグヌッセンに対して、ヒュルケンベルグを先行させるように指示をし、マグヌッセンもこれにすぐに応じた。
マグヌッセンは前戦サウジアラビアGPでも、ペナルティを受けていたこともあり後続を抑え込む役割に徹し、ヒュルケンベルグの入賞をサポート。つまり2戦連続で、チームプレイヤーとしての役目を果たした格好だ。
最終的にハースのふたりは、上位勢のリタイアなどもあって9位と10位でフィニッシュ。ダブル入賞、しかも貴重な3ポイントを手にすることができた。
ただマグヌッセンは、最初のピットストップのタイミングについては、納得がいっていないようだ。
「ケビンの最初のピットストップで、我々はふたつポジションを失ってしまいました」
小松代表はそう語った。
「そんなことは起きるべきではなかった。でも、それ以外は全て素晴らしかったと思います」
「ピット作業は素晴らしかったし、第2スティントでは今回もドライバーたちが協力してくれました。ケビンはハードタイヤを履いていましたが、ニコはVSCの時にミディアムタイヤに履き替えていましたから」
「ニコの方がペースが良かったんです。一方でケビンの作戦は既にうまくいっていなかった。それは彼のせいではなく、チームのせいです」
「ケビンは、怒っても当然だったと思います。でも、そんなことはしませんでした。ポジションを入れ替える様に指示した時、彼はすぐにそれに従ってくれました。彼も、今回のチャンスがどれほど重要なのかを理解しています」
小松代表曰く、ウイリアムズのアレクサンダー・アルボンの反応してしまったのが全ての間違いだったと、その詳細を説明する。
「アルボンがピットストップしたんです」
そう小松代表は言う。
「彼は、それによって既に我々をアンダーカットしていました。だから、次の周にピットインすべきではなかった。でも、我々はそうしてしまった……つまり、理由もなくアルボンにアンダーカットさせてあげたという感じになってしまったんです」
「一方でオコン(エステバン・オコン/アルピーヌ)を見ると、彼は最初のスティントを長く走ることで、我々のことをオーバーカットしました。(アンダーカットとオーバーカットをひとつずつ許してしまったことで)我々はポジションをふたつ失ったんです。それは、正しいことではなかったです」
「中団グループがこれほど接近している状況で、こういうミスを繰り返すわけにはいきません」
そして小松代表は、RBの角田裕毅に敗れたことを悔しがった。
「角田選手のペースは、我々よりも良かったと思います」
そう小松代表は語った。
「でももし最初のピットストップを適切に行なえれば、第2スティントのペースを考えても、彼ともっと近いところで戦えたと思います」
「まずは自分たちのポジションに、しっかりと立つ必要があると思います。今回の角田選手は素晴らしかったし、彼のペースも良かったとは思いますが、ケビンに対して完璧な仕事ができていたならば、最後まで角田選手と戦うチャンスがあったと思います。それが、我々がやらなければいけないことなんです」
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