70%は左手でこなしている? クビサ、負傷復帰後のドライブを語る
ロバート・クビサは、ラリーの事故で腕に重傷を負った結果、70%を左腕でこなすドライビングスタイルになったと語る。
写真:: Mark Sutton
ロバート・クビサは、2011年のラリー中の事故で負傷した影響が右手に残っていると明かすが、それを左手でカバーできていると語る。
クビサは今季、2011年にラリー中の事故で重傷を負って以来となるF1復帰を目指した。しかしウイリアムズは結局セルゲイ・シロトキンをレギュラードライバーに選んだため、クビサは同チームのテストドライバーに就任した。
クビサは事故の影響で、まだ右手に不具合があるという。しかし、そのハンデを左手でカバーできていると語る。
クビサは英国オートスポーツ誌のインタビューで、右手の障害を補うために、左手の強度と精度が発達したと語った。
「何年も前にシミュレータでのテストを始めた時、僕は医師に、はるかに優れた感度と正確さを左腕に身につけることの可能性について尋ねた」
クビサはそう語った。
「昨年、僕はルノーから、メディカルセンターに行ってたくさんのテストをするように言われた」
「実際、僕の左腕の精度とスピード、そして力は、彼らが今までに見た最高のモノよりも、少なくとも35%は優れていた」
「どういうわけか、体は現実に適応している。もし両手に問題がないならば、片方の腕が精密になる必要はない」
「例えば、ドライビングは70%を左で行い、残りの30%を右で行っている。もし昔のように半分ずつやろうと思ったら、僕にそれをすることはできないだろう」
クビサ曰く、今ではこのスタイルが自然になっているという。
「これは僕がやらなきゃいけないやり方だから、自然になっている」
そうクビサは語った。
「昔やっていたことをやろうとしても、それはできない。僕には限界があり、それができないんだ」
「これはドライビングだけじゃない。日々の生活でもそうなんだ」
「以前と同じようにやろうとしたことについて、僕は失望した。でも、様々なやり方でそれらのことを行うことができるということに気付かされた」
クビサ曰く、自身のドライビングスタイルにリスクはなく、かつてF1マシンにFダクトが装備されていた際に腕や手で開口部を塞いでいた頃よりもはるかに安全だという。
Fダクトとは、2010年に流行したデバイス。コクピットに設けられた開口部をドライバーが腕などで塞ぐことで、リヤウイングに開けられたスリットから放出される気流をコントロールし、ダウンフォースやドラッグの量を制御していた。つまり、今のDRSと同じような効果を狙ったモノだ。
Fダクトを操作する際、ドライバーは片手運転を強いられることが多かった。しかしクビサは、右手の機能は100%ではなくとも、片手運転することはほとんどないと語った。
「2010年にルノーに乗っていた時、予選では片手運転でオー・ルージュ(ベルギーGPの舞台であるスパ・フランコルシャンに存在する、急坂を登りながらクリアする高速コーナー)をクリアしなければならなかった。僕はリヤウイングの機能を止めるため、穴を塞がなければいけなかったんだ」
そうクビサは語った。
「それは、今の僕のドライビングよりもはるかに危険だった。僕は当時、本当に片手だけで運転していたんだから」
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