土曜日早朝、クビサにかかってきた”代役依頼”の電話「最初は僕がコロナ陽性なのかと思った」
新型コロナ陽性と判定されたキミ・ライコネンの代役として、アルファロメオからF1オランダGPに出走することになったロバート・クビサは、チーム代表のフレデリック・バスールから早朝に電話を受けた際、自分が新型コロナ陽性になったのではないかと誤解したという。
写真:: Andy Hone / Motorsport Images
ロバート・クビサは、新型コロナウイルスのPCR検査で陽性と判定されたキミ・ライコネンの代役として、F1オランダGPでアルファロメオのマシンを走らせることになった。しかしクビサ曰く、チームのフレデリック・バスール代表から電話を受けた際、自分が新型コロナの検査で陽性になったのではないかと考えたと語る。
クビサは土曜日の朝、いつもと同じようにリザーブドライバーの仕事を行なうべく目を覚ました。だが実際には、ライコネンが新型コロナウイルスのPCR検査で陽性判定を受けたことで、そのマシンに乗り込むことになった。
クビサはつい先日、ル・マン24時間レースに参戦。LMP2クラスの首位を走っていたものの、残り1周というところでマシントラブルに見舞われストップ。あと一歩のところで栄冠を逃すこととなった。またクビサがF1の決勝レースに出走するのは、ウイリアムズ時代の2019年アブダビGP以来のことである。
「(代役出走の)準備はできていたよ」
予選後にクビサはそう語った。
「だって、それは契約書に書かれているし、置かれている立場もよく分かっているからね。でも正直に言って、歳を取りすぎたのかもしれないけど、こういうことになるとは思ってもみなかった」
「もちろん、そういうことが起きる可能性があるのは分かっていたけど、実際には起きて欲しくはなかった。結局はチームメイトに何かが起きたことを意味するからね。でもそういうこともあるし、それはチーム内での僕の役割の一部だ」
クビサは金曜日、サーキットでいつも通りの1日を過ごしたという。そしてその日ベッドに入った時、土曜日が忙しくなることは当然知らなかった。
「今朝目覚めた時、部屋の電話が鳴っているのが聞こえた。でも、それは隣の部屋にあると思っていた。何が起きているのか、分からなかったんだ。それで携帯電話を見ると、フレッド(フレデリック・バスール/アルファロメオF1のチーム代表)からの不在着信があったんだ」
「最初は、僕がコロナの検査で陽性になったと思った。僕は遅れてサーキット入りしたからね。スポンサーのオーレンと共に、木曜日の午後まで(ポーランドの)ワルシャワにいたんだ」
「その後で携帯を開き、検査が陰性だったのを見た。そしで同時にフレッドに電話をかけなおしたんだ」
「もちろん、早朝に電話がかかってくれば、何かが起きているのだと分かる。おそらく、チームは僕を必要としているんだろうとね。その後は午前9時まで待ち、パドックに入って作業を始めることができた」
「そこからは、僕にはもう退屈な土曜日などなかった……そう言うべきだろうね。レーシングスーツを着て、とても忙しくてやりがいのあるモノになった」
クビサは今季既に、バルセロナ、オーストリア、そしてハンガリーの3戦でFP1に出走を果たしている。そのためチームのマシン『C41』についてはよく理解している。
しかし2004年以来の走行となるザントフールトのような難しいコースで、いきなりセッションに飛び込むのは簡単なことではなかった。そんな中でも無事に予選を18番手で通過し、決勝に駒を進めた。
「ターン3は、とてもチャレンジングだった。午前中には、ここでタイムを失っていたと思うけど、予選では少し上達した。こういうバンクのあるコーナーを走るチャンスは、滅多にないからね。キミでさえ、ターン2やこのターン3で苦労していたんだから」
「初めての体験だった。マシンもタイヤのことも把握せずに、そしてかなり高いバンクがついたサーキットを走る……一歩ずつ進んでいかなきゃいけない。でも正しいアプローチができたと思う」
「もちろん、もっとうまくやれた部分もあっただろう。でも、このマシンで予選を通過しなければいけない。今朝も、何人かのドライバーがミスを犯していた。僕はそんなことをするほど愚かじゃないし、自分の立場をよく理解している」
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