ヘイトや脅迫……アブダビGPでクラッシュのラティフィ「SNSを攻撃の手段に使うなんて”ショッキング”だ」
ニコラス・ラティフィは、F1最終戦アブダビGPでのクラッシュで受けた”ヘイトコメントや罵倒、脅迫”といったモノに衝撃を受けていると明かした。
写真:: Williams F1
ウイリアムズのニコラス・ラティフィは、F1最終戦アブダビGPの残り6周というタイミングで、ターン14でクラッシュ。チャンピオンシップの行方を決定づける、セーフティカー出動の原因となってしまった。
レースディレクターのマイケル・マシは、ファイナルラップでレースを再開。それまで優位にレースを進めていたルイス・ハミルトン(メルセデス)を逆転し、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が優勝とチャンピオンを勝ち獲った。
ラティフィは、レース後に受け取った不愉快なメッセージについて、21日(火曜日)にソーシャルメディアで自らの考えを投稿。罵倒を受けることを見越して、レース後にInstagramとTwitterのアプリをスマートフォンから削除していたと明かした。
「前回のレースの出来事から落ち着くために、意図的にソーシャルメディアから遠ざかっていたんだ」とラティフィは語る。
「アブダビで僕がリタイアした後、多くの人がこの状況を問題視している。僕のソーシャルメディアのアカウントには、DMも含めて何千ものメッセージが届いている。ほとんどは僕を支えてくれるモノだったが、同時にヘイトや罵倒も多く見受けられた」
「この事態にどう対処するのがベストなのか、ずっと考えていた。無視し続けるのか? それともこの問題に対処し、ソーシャルメディアを利用する際に悲しい現実となっている、より大きな問題に取り組むのか?」
「これは台本通りの発言ではなく、ネット上のいじめやそれが人々に与える深刻な影響について、改めて話し合うきっかけになればと思い、自分の考えを述べることにしたんだ」
「憎しみや虐待、暴力の脅しなどのメッセージで誰かを攻撃するチャンネルとしてソーシャルメディアを使うのは、ショッキングなことだ。僕はそういうことを訴えているんだ」
ラティフィは、「世界の舞台に戦うスポーツマン」として、批判を受けることは想定内だったとしながらも、「受けた憎悪や罵倒、そして殺害予告などの脅迫の極端なトーン」にショックを受けたと語った。
また彼の身近な人たちに対してもネット上で罵詈雑言を浴びせられたとして、そのようなメッセージを送る人たちは「このスポーツの真のファンではない」と彼は訴えた。
「人々は自分の意見を持っているだろうし、それはそれで良いんだ。特に、常に批判される立場にあるアスリートにとって、打たれ強いことは重要な要素だ」
「でも先週僕が受け取ったコメントの多くは、より過激で一線を画していた」
「もし、僕と同じレベルの罵倒が向けられたら、その人はどう感じるのかを懸念している。声が大きい一部の人々に活動が左右されるようなことがあってはならない」
「先週起きた出来事から、このようなことが起きないように協力し合い、被害を受けた人たちをサポートすることがいかに大切かが分かった」
「このような行為に対して、黙っているのではなく、声を挙げることは正しいことだと思う」
「このような状況下で僕を支えてくれたすべてのファンや人々に、心から感謝の気持ちを伝えたいと思う。多くのメッセージを読ませてもらったけど、僕はとても感謝している。多くの人に支えられていることを実感できてうれしい」
ラティフィは、自分の考えを伝えることで「行動の必要性を強調する」ことを望むと締めくくった後、「みんな、親切にね!」と付け加えた。
ウイリアムズは、「ドライバーのニコラス・ラティフィからの重要なメッセージだ。チームとして心から同意する」としている。
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