お触り1回680万円? ハミルトン、F1スペインGP終了後にレッドブルのリヤウイングに触れた可能性浮上
F1スペインGP終了後、ルイス・ハミルトン(メルセデス)がセルジオ・ペレス(レッドブル)のマシンのリヤウイングに触れているようにも見える写真がネット上にアップされ、パルクフェルメ規則違反の可能性を巡り論争が起きている。
F1スペインGP終了後、パルクフェルメエリアに置かれていたセルジオ・ペレスのレッドブル『RB18』のリヤウイングに、ルイス・ハミルトン(メルセデス)が触れたようにも見える写真が公開され物議を醸している。
パルクフェルメ規定適用下のマシンのリヤウイングを触る……デジャヴのようだが、昨年のサンパウロGP予選後には、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がハミルトンのマシンのリヤウイングを触ったことで5万ユーロ(約680万円)の罰金が科せられている。
今回スペインGPで撮影された写真は、チェッカー後にマシンを止めた位置からマシンが動かされ、パルクフェルメエリアで横一列に並べられていることから、表彰式後しばらくしてから撮影されたモノと思われる。
また、レース後ハミルトンは、レース後に定期的なドーピング検査に招集されており、サーキットのメディカルセンターに向かう必要があったため、この写真はその検査後のことだと思われる。
このアングルでは、リヤウイングにハミルトンの手が隠れているため、彼が本当にウイングに触れているのか、それともその後ろの手すりとの間に手を通しているのかは分からない。
またこのタイミングについても疑問が残っている。通常、マシンは正式にFIAから問題なしと判断され、パルクフェルメからリリースされると同時にチームによって撤去されるが、正式なルール適応下にあったのかどうかは不明だ。
しかし、その後ネット上に公開された動画を見てみると、ハミルトンはマシンの後ろを通り抜けようとしていただけのようにも見受けられる。
【動画】触った? 触ってない? ハミルトン、パルクフェルメ規則違反疑惑が浮上
フェルスタッペンがハミルトンのリヤウイングに触れた際は、 マシンのオンボード映像やファンが撮影しネット上にアップされた映像などをスチュワードが検証した結果、FIA国際モータースポーツ競技規則の第2.5.1条に違反したと判断された。
その条文にはこうある。
「車両保管場所の内部へ立ち入りを許されるのは、競技役員のみである」
「同競技役員あるいは適用される規則による許可がない限り、いかなる作業、検査、調整、または修理を行なってはならない」
ブラジルでの件に関し、スチュワードはこう説明していた。
「予選やレース終了後に、ドライバーがマシンに触れることがドライバーの習慣になっていることは明白だ」
「これはフェルスタッペンによる説明でもあったが、最近レースでチーム間において疑惑を向けていたこの部分に触れたのは、単なる習慣だったということだ」
「このような一般的な傾向は、ほぼ無害と考えられてきたため、一律に取り締まられることはなかった。しかし、これはパルクフェルメのレギュレーションを違反する行為であり、被害を与える可能性がある」
「今回のケースでは直接的に被害を与えておらず、こうした件に関する罰則の前例が存在しないことを考慮したものの、これはレギュレーション違反であり、他者に重大な結果をもたらしかねないと判断した。そのため、スチュワードは本件の処分を決定し、5万ユーロの罰金を命ずる」
「なおスチュワードは、全てのチームとドライバーに対し、今後違反があった場合にはそのイベントのスチュワードから(ブラジルの一件とは)異なる罰則が科される可能性があることを通達している」
また、今年のF1競技規則では、この件に関し更に明確な記載がある。競技規則60.5条には「ドライバーはいかなる形であれ、パルクフェルメのプロトコルを妨害してはならない」と記されている。
この件に関し、motorsport.comはFIA側にコメントを求めている。
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