ルクレール、メキシコGPでチームオーダーの遂行が”遅れた”理由を説明「前に周回遅れがいたから……」
フェラーリのシャルル・ルクレールは、F1メキシコGP決勝でチームオーダーが発令された際、カルロス・サインツJr.に進路を譲るのが遅れた理由を説明した。
写真:: Charles Coates / Motorsport Images
F1メキシコGPの決勝レースで5番手を走っていたシャルル・ルクレールには、チームメイトのカルロス・サインツJr.にポジションを譲るよう、チームオーダーが発令された。しかしルクレールは、すぐにサインツJr.に5番手を明け渡すことなく、走行を続けた。これについてルクレールは、何も問題はないと説明する。
フェラーリはメキシコGPで速さを発揮。ライバルであるマクラーレン勢が下位に沈む中、2台揃って入賞圏内を走行していた。しかしトップ3(レッドブルの2台とメルセデスのルイス・ハミルトン)とフェラーリ勢の間には、好調なペースを披露したアルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーが走っていた。
フェラーリ陣営はレース終盤、ルクレール→サインツJr.という順で周回を重ねていた。そのうちサインツJr.の方がより走行距離の短いタイヤを履いていたため、チームはガスリーを攻略すべくルクレールに対して、サインツJr.を前に出すように指示を出した。
しかしルクレールは、なかなかサインツJr.を前に行かせることはなく、チームオーダーを遂行した際には、時すでに遅し。サインツJr.はガスリーを攻略することはできず、チェッカーフラッグを前にルクレールにポジションを戻すことになった。
ルクレールはこれについて、周回遅れがいたため、ポジションを譲るのは簡単ではなかったと語った。
「僕はそれについて問題ないと思う」
チームオーダーについて尋ねられたルクレールは、そう説明した。
「基本的に、ハードタイヤでの最初の数周は大いに苦労した、それで、僕は無線で文句を言っていたんだ」
「彼(サインツJr.)を前に行かせるように指示を受けた際、前でブルーフラッグが振られた。僕はラッセル(ジョージ・ラッセル/ウイリアムズ)とストロール(ランス・ストロール/アストンマーチン)を抜かなきゃいけなかった」
「僕らは1周待つことにした。そして実際のその周で、前がクリアになった。それで1秒ペースが上がったんだ」
「それからチームは僕に、ポジションを譲らなくていいと言ったんだ。でもその2周後、チームは再び僕に、ポジションを譲るように指示した。それで、僕は彼を前に行かせたんだ」
サインツJr.は、ルクレールからポジションを譲られるのが遅れたことで、ある程度のタイムを失ったと考えている。それによってガスリーに挑むチャンスが潰えたと思うかと尋ねられたサインツJr.は、「それは難しい質問だ」と語った。
「シャルルに追いついた時、彼はウイリアムズとアストンマーチンを周回遅れにするところだった。だから当時の状況は、少しトリッキーで厄介なモノだったんだ」
「彼は僕を前に行かせるよう指示を受けていたが、同時にブルーフラッグをクリアしようともしていた」
「そこで僕は、2〜3秒は失ったと思う。それは正直なところだ。チームとしては、次にどうすればその状況を改善できるのか、見極める必要があると思う」
「でも、今回のことはとても難しい。ポジションを入れ替えるというのは、F1の中でも特に難しいことだという意味でね。でも今回は、かなり正しい形でそれをすることができたと思う」
「今回は少しタイムを無駄にしたけど、何か違うことができたのかを見て、次に向けて学ぶつもりだ」
過去にもポジションを入れ替えるという事例は多々あった。しかしサインツJr.は、今回のことはチームワークという面で、フェラーリにの全員にとって貴重なレッスンになったと語った。
「重要なのは、チームとして自信を持ってそれを実行し、チームオーダーを尊重することだと思う」
そうサインツJr.は付け加えた。
「今シーズン残りのレース、もしくは今後数年の間に、同じような状況になることもあるだろう。そのためチームメイトとして、チーム全体として、ポジションを入れ替えるということに十分慣れておく必要がある」
「でも今回はチームとしては、うまく実行できたと思うよ」
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