ルクレール、フェラーリSF-23の不安定さに嘆く「同じハードタイヤを履いても、アンダーステアだったりオーバーステアになったりするんだ」

フェラーリのシャルル・ルクレールは今季のマシンSF-23について、同じタイヤを履き、同じドライビングをしても、バランスが変わってしまうことがあると語った。

Charles Leclerc, Ferrari SF-23, Pierre Gasly, Alpine A523

 フェラーリのシャルル・ルクレールは、F1スペインGPでタイヤのピークを長く保つことができなかったと発言。今後チームは、この部分に取り組んでいく必要があると主張した。

 ルクレールはF1スペインGPでは予選から苦労し、19番手でまさかのQ1敗退。マシンのリヤエンドを交換したことで、決勝レースをピットレーンからスタートすることになったが追い上げ叶わず、11位無得点と最悪の週末を過ごすことになった。

 チームメイトのカルロス・サインツJr.も、予選こそ2番手となりフロントロウから決勝レースをスタートしたがレースペースが優れず、5位まで順位を落としてチェッカーを受けることになった。

 ルクレール曰く、レース中のSF-23のパフォーマンスがスティントによって大きく異なっていたという。

「最初のスティントはハードタイヤを履いていた。僕らにとっては良いタイヤだと思っていたんだけど、どういうわけか非常に悪かったんだ」

 そうルクレールは語った。

「特にフロントは全くグリップがなかった。限界も、予選とは全然違っていた。今日はもっと期待していたんだ」

「でもなぜか、2スティント目のハードタイヤでは、同じことをしただけなんだけどすごく良いフィーリングだった。何らかの理由で、(最初に履いた)タイヤが正しい作動領域に入らなかったみたいだ。そういうことには、僕らは少しばかり驚かされることになる。僕らがやらなければいけないことは、たくさんある」

「僕らが集中しなきゃいけないのは、タイヤのピークの状態を長く維持するようにすることだし、それをよりうまくマネジメントする方法を知ることだ」

「2〜3℃の違いでも、バランスに大きな違いを生む。今週末は完全に作動領域の外に出てしまったり、作動領域に入ったりと苦労してきた。でもマシンについては満足している。だから多くの仕事が必要になると思う」

 ルクレールは、最初のスティントと第2スティントではドライビングの面で何も違うことはしていないと、改めて強調する。

「重要なのは、両方のタイヤセットで全く同じことをしたということなんだ」

「この2セットで何が違ったのか、チームと確認し、理解したいと思っている。でもそれはとても難しいことだ」

「風が変わると僕らのクルマはまだ大きく変化する。だからとても難しい」

 タイヤの挙動が安定しないことでレースが厳しいモノになっていると、ルクレールは訴える。

「マシンがアンダーステアなわけではない。僕だって『分かった! このマシンはアンダーステアだね』くらいのことは言えるよ」

「でも、あるタイヤではアンダーステアだったのに、同じハードタイヤでもオーバーステアになったりするんだ」

「ドライバーとしては、まったく同じように扱っただけだ。ただ矛盾しているということだけなんだけど、その矛盾に対処するのはとても難しい。特に両方のセットで全く同じことをした場合にはなおさらだ」

 
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