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来季はカスタマーチームが有利に? “トークン制度”の抜け穴にマクラーレン代表が不満

マクラーレンのチーム代表であるアンドレアス・ザイドルは、レギュレーションの抜け穴によってライバルチームがトークンを使用せずにアップグレードできるということについて、批判的な見解を述べた。

Lando Norris, McLaren MCL35, leads Max Verstappen, Red Bull Racing RB16

写真:: Andy Hone / Motorsport Images

 F1では新型コロナウイルスのパンデミックを受け、コスト削減の目的で2020年マシンを2021年シーズンにも継続使用することになっている。そして各チームは来季に向けてふたつの“開発トークン”が割り当てられ、その範囲内でアップグレードを行なうこととなる。そして先日、各チームがトークンを使用して開発を行なう箇所をFIAに通知する期限を迎えた。

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 しかしながらこのレギュレーションの文言が、カスタマーチームは一部トークンを消費せずにアップグレードを行なえる、ということを意味していることが発覚した。例えばメルセデスから様々なパーツ供給を受けているレーシングポイントの場合、来たる2021年シーズンに向けて、メルセデス製ギヤボックスを2019年仕様から2020年仕様にアップグレードする際にトークンを消費せずに済む。これはレッドブルのカスタマーチームであるアルファタウリも同様の状況にある。

 一部の中団チームがコンポーネントをアップグレードして競争力をアップさせる可能性がある、こういったレギュレーションの抜け穴について、フェラーリのマッティア・ビノット代表や、ルノーのエグゼクティブディレクターであるマルチン・ブコウスキーは不満をあらわにしている。彼らは全てのチームがトークンシステムを介した形でアップグレードを行なうべきだと主張しているのだ。

 マクラーレンのチーム代表であるアンドレアス・ザイドルも、彼らの考えに同調している。マクラーレンは2021年からパワーユニットサプライヤーをルノーからメルセデスに切り替えるが、それに伴う変更に際してふたつのトークンを消費しなければならない。

「我々はそのルールに納得していない。なぜならそれは単純に理に適っていないからだ」とザイドルは語った。

「我々の現在の状況と比較してみよう。我々はルノーPUからメルセデスPUに切り替えるという契約をかなり前から結んでいた。そして我々は各チームが利用できるふたつのトークンをそのために使うという妥協策を認め、それに納得していた」

「そして他のチームは、ギヤボックスやサスペンションなどを2019年型から2020年型に“トークンフリー”でアップグレードできる。それは理に適っていない」

「ただ、これは我々が他のいくつかのチームと共にFIAに持ち込む話であって、これに対するFIAのコメント次第だ」

 この抜け穴を生んだ規則に異議を申し立てるのかと尋ねられたザイドルは、FIAとこの件について既に対話をしていると語った。

「これまでも、そして今も対話を続けている」

「FIAとの間には、レギュレーションの詳細を最終決定するために必要な仕事が明らかにたくさん残っている。今我々はそういった状況にある」

「マッティアやマルチンが言っていたように、この話題を議題に挙げることが重要だと考えている」

 

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