2020年限りでF1を離れたマグヌッセン、F1デビュー戦表彰台で「タイトルも考えた」
2020年シーズン限りでF1を離れることになったケビン・マグヌッセンは、2014年にマクラーレンからF1デビューを果たした初戦で表彰台を獲得した際、後にチャンピオン争いに加わることができると期待していたと語る。
Kevin Magnussen, McLaren MP4-29
Patrik Lundin / Motorsport Images
ケビン・マグヌッセンは、2013年にフォーミュラ・ルノー3.5でチャンピオンを獲得した後、2014年にF1デビューを果たした。そしてその初戦オーストラリアGPで、2位フィニッシュという快挙を成し遂げた。
しかしこの表彰台は、結果的にマグヌッセンにとってF1唯一の表彰台ということになってしまった。2015年にはマクラーレンのサードドライバーに降格し、2016年にはルノーに移籍。2017〜2020年はハースのドライバーとしてF1を戦ったものの、上位を争うチャンスは訪れなかった。
そして2020年限りでF1を退き、2021年はチップ・ガナッシの一員としてIMSAに参戦することになっている。
マグヌッセンはF1での初戦で表彰台を獲得した後、大きな期待を抱いていたことを明かす。曰く、世界選手権を争うことも狙えるのではないかと考えていたというのだ。
「色々なことがどうなっていくのか、それを知るのは難しい」
そうマグヌッセンはF1でのキャリアを振り返った。
「2014年のメルボルンでF1キャリアをスタートした時、かなり大きな期待を抱いていた。最初のレースの後、1年目からタイトルを争えると思っていたんだ」
「F1では、色々なことがどうなっていくか、それを予測するのは難しい。ベストを尽くして、それを楽しむ必要がある」
この開幕戦でマクラーレンは、マグヌッセンのみならずチームメイトのジェンソン・バトンも3位入賞。ダブル表彰台を獲得した。しかしシーズンが終わってみれば、これがチームにとって唯一の表彰台。コントラクターズランキング5位に終わった。マグヌッセンはドライバーズランキング11位……チャンピオンのルイス・ハミルトンとは329ポイント差だった。
前述の通り、マグヌッセンはこの年限りでレギュラーシートを失うことになったが、チームはシーズン中ずっと、翌年のレギュラードライバーをマグヌッセンにするのか、それともバトンにするのか、悩むことになった。
この将来に向けた不確実性は、当時新人だったマグヌッセンにとっては「大きな課題だった」と語ったが、それに不満を感じていたわけではなかったという。
「文句は言えない。マクラーレンが、ルーキーとして僕にチャンスを与えてくれたことに感謝している」
そうマグヌッセンは語る。
「後悔しているなんて言えないよ。当時、僕はフォースインディアに加入する予定だった。その契約はほぼ締結されていたし、そうなるものだと僕も思っていた。マクラーレンも僕がフォースインディアからF1デビューするだろうと言っていた」
「ギリギリで状況が変わり、マクラーレンに入ることができた。デビューする時も非常に忙しかったけど、結局のところ良かったと思っている」
「後から考えれば、なんとでも言うことができる。もう一度やり直せるんであれば違った形でやれるだろうし、違う決断をしていたかもしれない」
「でも結局のところ、僕はF1でキャリアを積むことができた。それを実現できる人はそれほど多くない。F1を夢見ている子供たちにとって、実現するのはかなり難しい夢なんだ」
「僕はそれを成し遂げた。それについてとても感謝している。そして、チャンスを得られたことを嬉しく思っている」
あのチャンスを手にしていたら、もっと別の道を辿っていたかもしれない……そんなタイミングもあったのか? それについて尋ねられたマグヌッセンは、次のように語った。
「確かにそういうタイミングもあった。でもそれについてくよくよと考えるつもりはないよ」
「それはそれだ。僕は今に至る過程の全てに満足している」
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