アンダーカットを狙っていれば、フェルスタッペンに勝機もあった? レッドブル重鎮「チームの判断ミス」
レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコは、F1開幕戦バーレーンGPの決勝でフェルスタッペンのアウトラップのペースを抑え、ルクレールをアンダーカットしなかったのは、チームのミスだったと語る。
写真:: Zak Mauger / Motorsport Images
F1開幕戦バーレーンGPの決勝レースで、レッドブルのマックス・フェルスタッペンはリタイアに終わった。レース中はずっと2番手を走っていたフェルスタッペンだったが、どうしても首位のシャルル・ルクレール(フェラーリ)を攻略することができず、周回を重ねるに連れて徐々にその差が広がってしまい、最後にはトラブルに見舞われた。
しかしレッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコは、タイヤを労るためにフェルスタッペンにピットストップ直後のペースを抑えさせたことで、ルクレールをアンダーカット出来なかったのは、チームの判断ミスだったと語った。
フェルスタッペンはルクレールを追う中、早め早めにピットストップを行なう戦略を採った。しかし今回のレースではタイヤの消耗が激しかったため、チームはフェルスタッペンにアウトラップのペースを抑えるよう指示を出していたことにより、翌周にピットストップを行なったルクレールをアンダーカットするのにことごとく失敗。フェルスタッペンはレース中に無線で不満を訴えた。
「アウトラップをゆっくり走って、前に出損なったのは2回目だぜ!」
「もう二度とこんなことしないよ!」
そうフェルスタッペンは無線で語っていた。
ヘルムート・マルコはレース後、チームはアンダーカットの効果を過小評価していたため、フェルスタッペンにアウトラップのペースを抑えるよう指示していたと語った。
「マックスは、アウトラップのペースを抑えるように実際に指示されていたんだ」
そうマルコはmotorsport.comに明かした。
「彼がもし通常のペースで走ったのなら、ルクレールの前に出ることができただろう。そして先頭に立つことができれば、話が完全に変わってくる」
「しかし我々のタイヤのデグラデーションはフェラーリに比べて信じられないほど高く、彼らのパワーもとても印象的だった。それでも、マックスがルクレールの前に立っていたとしたら、話は違っていたかもしれない」
マルコは、アウトラップのペースを抑えたのは、レッドブルのミスだったと語った。
「それは全て、戦略に関するモノだった。だからそれは我々チーム側のミスであり、決してマックスのミスではなかった」
結局フェルスタッペンは残り3周というところで燃料ポンプのトラブルに見舞われスローダウン。レースをリタイア(実際には19位完走扱い)することになった。2年連続のドライバーズタイトルを狙うにあたって、非常に厳しいスタートとなってしまったわけだ。
チーム代表のクリスチャン・ホーナーは、スティントの早い段階でペースを上げるべきかどうかを判断するのは非常に難しいとしつつ、今回のフェラーリのペースは非常に速かったと分析した。
「問題は常にバランスであるということだ」
そうホーナー代表は言う。
「スティントの早い段階でタイヤからパフォーマンスを引き出しても、スティント後半には負けてしまうことになる」
「我々はアンダーカットの効果を過小評価していたと思う。しかし今日のフェラーリは、我々がそのトラックポジションを獲得した時のペースを超えていたと思う。もし我々が先頭に立っていたとしても、フェラーリがオーバーテイクしていっただろう。今日の我々には、彼らのようなペースはなかった」
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