「セナやマンセルが走っていた時のような荒々しさがない」解説者ブランドル、エネルギー管理勝負となる新時代F1を懸念
マーティン・ブランドルは、次世代パワーユニットがエネルギー管理が中心となるため、荒々しいバトルは見られなくなるだろうと語った。
車体とパワーユニット(PU)の両面で大きく姿を変えた2026年のF1マシン。元F1ドライバーで解説者のマーティン・ブランドルは、この新規則マシンはいわゆる“ホイール・トゥ・ホイール”のバトルから遠ざかるだろうと警告した。
2026年のF1はバルセロナでの非公開テストが1月に終了。今月にはバーレーンでの2回の公式テストが控えている。ファンにとっては、新規則のF1マシンを本格的に目の当たりにする最初の機会ということになる。
Sky Sports F1の解説を務めるブランドルは、今回のテストでの各チームの走行について分析した。あくまでテストのため参考にならない部分もいくつかあるものの、電動エネルギーの比率が高まった新しいPUがドライバーのレース運びをどう変えるのかについては様々な意見が飛び出している状況だ。
ブランドルは今季のマシンでドライバーたちはエネルギーのデプロイメント(利用)に重点を置かねばならず、それが彼らの楽しみを損なうことになるだろうと主張した。
彼は解説陣との議論の中で、F1は2009年にKERS(運動エネルギー回生システム)を導入して以降、ますます電動技術を活用するようになっていることについて、「その件についてはもう歯磨き粉がチューブから出てしまっている(=手遅れだ)」と表現。さらにこう語った。
「今のF1は市販車と同じように電動が主流になりつつある。同じく複雑な空力やシミュレータなども主流になっているが」
Lance Stroll, Aston Martin
Photo by: Aston Martin Racing
「最高のドライバーたちは、そのツールを上手く使いこなす。そして言っておくが、アイルトン・セナやミハエル・シューマッハも、こうしたツールがあればきっと喜んだはずだ。彼らは常に与えられた道具を最大限に活用していた」
「アクティブサスペンションであれ、セミオートマチック・ギヤボックスであれ、マシンのセットアップであれ……当時はまだかなり原始的だったが、彼らは常に最善を尽くしていた」
「レーシングドライバーというのは、何をどこで運転していようと、グリップの限界を探り、それに合わせて走る。あるいは可能なら少し限界を超えて走る。それが彼らの仕事だ」
またブランドルは、観戦する人たちが理解しやすいように、より多くのリアルタイムデータを提供すべきだと付け加えた。
「バッテリーの正確なリアルタイムデータをチームが提供することが極めて重要になると思う」
「なぜオーバーテイクが起きたのか? ドライバーがコーナーで賢く走ってエネルギーを温存し、より多くのパワーを得ていたのか? そういったことを理解するためだ」
そして当初の質問に立ち返り、ブランドルは「荒々しいレース」の時代はすでに過去のものだとの見解を示した。
「(アイルトン)セナと(ナイジェル)マンセルが文字通り肘をぶつけ合ってきた時のような荒々しさがあるだろうか? 答えはノーだ」
「しかしさっきも言ったように、歯磨き粉はもうチューブから出てしまった。元に戻すことはできない。だからこそ、今あるもので最善を尽くすしかないんだ」
記事をシェアもしくは保存
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。