F1レースディレクター、スチュワードによる裁定の遅れを擁護「数年前は皆、詳細な説明を求めていた」

FIAのF1レースディレクターを務めるマイケル・マシは、インシデントに対するスチュワードの裁定発表が遅いという指摘に対して、判断とその説明は時間を要するものだとスチュワードを擁護した。

F1レースディレクター、スチュワードによる裁定の遅れを擁護「数年前は皆、詳細な説明を求めていた」

 審議対象となったインシデントに関するスチュワードの裁定発表が遅いという指摘に対し、F1レースディレクターのマイケル・マシは、求められる詳細な説明を記載するには時間がかかるものだと語った。

 第20戦カタールGPでは、予選Q3での黄旗無視として審議対象となっていたマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)とカルロス・サインツJr.(フェラーリ)、バルテリ・ボッタス(メルセデス)に対する最終的な裁定が発表されるまでに21時間を要した。

 土曜日の現地時間18時に終了した予選後、20時37分から21時40分にかけて上記3名のドライバーに対してスチュワードから召喚状が出され、決勝日の翌日13時から13時45分までにスチュワードと面会を行なうように指示を出した。

 その後、15時16分から15時35分までの間に3名への裁定が発表されたが、3番目に発表されたサインツJr.への裁定発表はマシンがダミーグリッドへ向けうピットレーンオープンの45分前のことだった。

 また、第19戦サンパウロGP決勝でルイス・ハミルトン(メルセデス)をコース外に押し出したフェルスタッペンがお咎めなしとなった件について、レース後にメルセデスは新証拠を持って再審議を申し立てた。FIAは再審議請求を受け入れるかどうかの判断に時間を要し、カタールGPが行なわれていた金曜日にようやく請求を却下することを決めた。サンパウロGPにおいては、その他にもハミルトン車のDRSの技術規則違反による予選失格の裁定の発表までに、長い時間がかかっていた。

 こうした状況に、裁定発表が遅いという指摘も寄せられているが、マシは判断には十分な説明が必要だからだと説明している。

「皆が求めているのは、『この人はペナルティ』『この人はノーペナルティ』ということだけではなく、判断するに至った詳細な説明を増やすことだった」と彼は語る。

「実際には、どのようなプロセスを経たのかを知りたがっているのだと思う。似たようなケースは時々あるが、サンパウロであれカタールであれ、見ての通りスチュワードは裁定について微妙なニュアンスやそうしたレベルのことまで、明確かつ詳細に記載しようとしている」

「知っての通り、調査をして原稿を書き、校正を行なうには時間がかかるモノだ。それが1点で、もうひとつの理由としては、チームがそれぞれの意見を言える機会をつくる必要があるという点が挙げられる」

「セッションやチーム間のあれこれを考慮しなくてはならない。つまり一筋縄ではいかないんだ」

「スチュワードは『この人はルールに違反した』とだけ書いて終わらせてもいいのではと時々思うこともあるが、数年前を振り返ってみると、皆『もっと説明してほしい』と言っていたんだ」

「裁定を下すタイミングで、チーム側が抗議を行なえる期限やその他諸々のタスクが発生することを頭に入れておく必要がある。裁定が下されれば、必然的にチームには抗議権が発生し、そうしたもの全てにおいてタイムリミットは必要だ」

 また、マシによると黄旗無視に関する面会を日曜日の午後に予定した理由は、土曜日の夕方にはドライバーは既にサーキットを後にしていたからだと語った。

「(召喚の発表は)比較的遅く、彼らはもういなかった。長い1日だったし、翌日の朝にやることにした。それなら皆もフレッシュだ」

「オフセットの時間やタイムスケジュールでは考慮されていない全てを考えなければならない。彼らが来られる時間帯や(サーキットへの)到着時間、門限のことだ」

「例えば、今回は深夜0時から設定されているカーフュー(夜間の作業禁止時間)と皆がサーキット入りできる予定時刻も覚えておく必要がある」

 
 
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