マックス・フェルスタッペン、2023年は“セナ超え”の可能性も。昨季の連勝劇で早くもF1歴代勝利数トップ5に肉薄
2022年シーズンは年間15勝という圧倒的な強さでF1ワールドチャンピオンに輝いたマックス・フェルスタッペン。2023年シーズン中には、偉大なレジェンドの記録を追い抜く可能性がある。
2022年シーズンのF1は、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが年間15勝という歴代最多の勝利数を記録して2年連続のドライバーズタイトルを手にした。現在25歳のフェルスタッペンが積み上げた勝利数は35。シーズン開幕前は通算勝利数の歴代トップ10にも入っていなかったが、一気に歴代6位まで駆け上がってみせた。
フェルスタッペンが昨年の1年間で追い抜いてきたドライバーはそうそうたるメンツだ。キミ・ライコネン(21勝)、ニコ・ロズベルグ(23勝)、ネルソン・ピケ(23勝)、ファン・マヌエル・ファンジオ(24勝)、ニキ・ラウダ(25勝)、ジム・クラーク(25勝)、ジャッキー・スチュワート(27勝)、ナイジェル・マンセル(31勝)、そしてフェルナンド・アロンソ(32勝)だ。
年間のレース開催数が16戦前後だった時代と比べて現在は20レース強が開催されているため、記録の単純な比較・評価は難しいが、それでもフェルスタッペンの勝利ペースは驚異的だ。F1デビューから8年目までの勝利数という点ではセバスチャン・ベッテル(39勝/通算53勝)に及ばないが、25歳時点での勝利数では堂々歴代トップだ。これはフェルスタッペンが17歳という史上最年少の若さでF1デビューを果たしていることも大きいだろう。
そして2023年シーズンに向けて、レッドブルは空力ハンディキャップや予算制限超過のペナルティによって空力開発が制限されるため、昨年ほどの圧倒的な強さは見せられないかもしれない。ただパワーユニットの開発が凍結されていることなどを考えると、著しく戦闘力を落とすとは考えづらいのも確かであり、フェルスタッペンが勝利数記録をさらに上積みすることも十分あり得る。
Photo by: Carl Bingham / Motorsport Images
勝利数歴代6位につけているフェルスタッペンの上には5人のレジェンドが立ちはだかっている訳だが、彼にとってまず最初のターゲットとなるのが5位のアイルトン・セナ。マクラーレン・ホンダのドライバーとして3度のチャンピオンに輝くなど、ある意味フェルスタッペンと同じ“ホンダ戦士”であるセナは通算41勝を記録している。ただレッドブルの仕上がり次第では今季中の記録更新も不可能ではなく、そうなればフェルスタッペンはついに歴代5傑入りとなる。
その上を見渡すと、歴代4位のアラン・プロスト(51勝)、そして3位のベッテル(53勝)が控えており、フェルスタッペンが今季中にこれらの記録を超えるには、昨年を上回るペースで、ほとんど全てのレースで優勝を記録する必要がある。ただパワーユニット新規則が導入される2026年までは大幅な勢力図シャッフルは考えづらいため、長期的に見れば記録更新も射程圏内と言える。
ただその上ふたりがまさに“雲の上の存在”。通算91勝のミハエル・シューマッハーと、通算103勝のルイス・ハミルトンが君臨している。しかもハミルトンは昨年こそキャリア初の年間0勝に終わったものの、メルセデスが着々と戦闘力を取り戻してきている様を見ると、この前人未到の記録をさらに上積みする可能性もある。フェルスタッペンがこのふたりに追いつけるかどうかは、もう少し長い目で見る必要がありそうだ。
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