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ホンダと一緒に、夢を追う。フェルスタッペンは“21世紀のセナ”となる?

レッドブル・レーシングと2023年まで契約を延長したマックス・フェルスタッペンは、レッドブルだけでなくホンダとも力を合わせ、悲願のワールドチャンピオンを目指したいと語る。

Max Verstappen, Red Bull Racing, 1st position, on the podium

写真:: Andy Hone / Motorsport Images

 マックス・フェルスタッペン、22歳。彼の野望は「F1でチャンピオンを獲る」から「レッドブル、ホンダとチャンピオンを獲る」に変わった。

 レッドブルは、ホンダとのパートナシップ初年度である2019年に3勝を挙げたフェルスタッペンとの契約を、2023年まで延長することを決めた。一部ではメルセデスに移籍するのではないかとの噂も流れたフェルスタッペンだったが、これで長期的にチームの顔としてF1を戦うこととなった。

 F1の移籍市場は当初、2020年オフに活発化するのではないかと考えられていた。なぜならフェルスタッペンに加え、ルイス・ハミルトン(メルセデス)、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)も現在の契約が2020年までとなっていたため、2021年シーズンは上位チームの面々が大シャッフルとなる可能性があったからだ。

 しかしながら、レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは以前、2021年のドライバー市場が落ち着いたものとなることを示唆していた。

「シャルル(ルクレール)はフェラーリと2022年まで契約中だ(後に2024年まで延長)。ルイスは明らかに今の環境に満足していて、マックスも満足している。彼らが来年(2020年)も競争力のあるマシンに乗っているなら、移籍する理由があるだろうか?」

 ホーナーのコメント通り、2021年に向けた移籍市場は落ち着きを見せはじめている。

■なぜレッドブルはフェルスタッペンとの契約を急いだのか?

 

 フェラーリ会長のジョン・エルカーンと会談したと噂されるハミルトン。彼が2021年にフェラーリ入りした場合、メルセデスが真っ先に獲得を目指すのがフェルスタッペンだったはずだ。レッドブルとしては、何としてもフェルスタッペンをキープしなければいけなかったのだ。

 フェルスタッペンがレッドブルを離れた場合、真っ先に後任候補となるのはアルファタウリ(旧トロロッソ)のふたりだ。しかしピエール・ガスリー、ダニール・クビアトは共に1度レッドブルを“降格”させられているドライバー。チームが彼らふたりを、F1通算8勝を記録している“ヤングスター”の後任に据えることを渋るのも無理はない。

 そして何より、現状ではガスリー、またはクビアトが昇格した後のアルファタウリのシートに座れるジュニアドライバーがいない。ユーリ・ヴィップス、角田裕毅は2019年にFIA F3で印象的な活躍をしたが、スーパーライセンス発給に必要な条件を現時点では満たしていないのだ。

 レッドブルにはダニエル・リカルド(ルノー)、またはセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)を再びチームに招き入れるという選択肢もあった。フェルスタッペンとの政治的な闘争がレッドブル離脱の一因だったとされるリカルドにとって、フェルスタッペンと入れ替わりでトップチームに返り咲くことは魅力的だっただろうし、新鋭ルクレールに押され気味なベッテルにとって、成功を収めた古巣で再スタートを切るのも悪くない選択肢だっただろう。

 ただ、彼らふたりは実績のあるドライバーであることに疑いの余地はないものの、共に30代。レッドブル、そしてF1の顔として長期的にチームを引っ張っていくことはあまり期待できず、どちらにせよフェルスタッペンの後任としては十分でない。

 こういった状況も、レッドブルが早期にフェルスタッペンとの契約を延長した理由のひとつと分析できる。

■ホンダとの未来に欠かせない存在、それがフェルスタッペン

 

 フェルスタッペンとの契約延長はレッドブルにとって非常に重要なものであったと言える。それはレースの成績面だけではなく、チームの長期的な未来にとってもだ。

 レッドブルは2019年、パワーユニットをルノー製からホンダ製に載せ替えた。この新しいパートナーシップは結果的に成功に終わり、フェルスタッペンが自己最多の3勝を挙げてランキング3位に。ホンダにとっても、2015年の復帰以来初の勝利を挙げ、ブラジルGPでは28年ぶりのワンツーフィニッシュを達成するというオマケまで付いた。

 ただ、ホンダはまだ長期的なF1参戦継続を決断していない。現時点では2021年までの参戦を表明しているが、今後の参戦についてはエンジン規則がどうなるのか、そしてそれがコストにどういった影響を与えるのかに関係してくるだろう。そして何より、成果を挙げることでその支出を正当化しなければいけないのだ。

 レッドブルは、そんなホンダを何としても引き留めたいと考えているはずだ。なぜならレッドブルはホンダを失った場合、ルノーやメルセデスのカスタマーチームになってしまうからだ。仮にフェルスタッペンを失うとなれば、ホンダのF1プログラムに何らかの影響が生じる可能性は否定できず、そういった点からもフェルスタッペンの契約延長は重要なタスクであったと言える。

■“セナ時代”を想起させる、レッドブル+ホンダ+フェルスタッペンの三位一体。

 

 これでフェルスタッペンは、2023年まではレッドブルの一員として、そして少なくとも2021年まではレッドブル・ホンダの一員として、F1ワールドチャンピオンを目指すこととなる。フェルスタッペンは度々ホンダに対する信頼を口にしており、これはマクラーレン・ホンダ時代のアイルトン・セナを思い起こさせる。

 フェルスタッペンは契約延長が発表された際、Twitterで次のように記した。

「僕はレッドブル、そしてホンダと共に勝ちたいんだ。“僕たち”の目標はワールドチャンピオンを目指して一緒に戦うことだ。まだまだこれからさ!」

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