マクラーレン代表、“危険なまでに速い”ピットストップへの規制に賛成「FIAは正しい道に進んでいる」
マクラーレンのチーム代表は、FIAが安全上の理由で導入を進めるピットストップ規制に対し、事故が起きる前から取り締まることに賛成だと語った。
写真:: Glenn Dunbar / Motorsport Images
FIAが、高速化を極めるF1のピットストップを規制する動きを見せている事に対し、マクラーレンのチーム代表を務めるアンドレアス・ザイドルは、事故を未然に防げるとして、導入は正しいことだと語った。
既にmotorsport.comで報じられている通り、FIAは、安全上の理由により、タイヤ交換の際に用いられる予測センサーや手順の自動化の規制に乗り出している。
このFIAの動きは、ピットストップ手順を一部自動化することによって、タイムを稼いでいるチームがあるのではと考える、一部のチームからのクレームに対応したものであるようだ。
F1の技術規則には、ピットストップに関し「センサーは受動的に動作しなければならない」と明記され、マシンやクルーの動作に先んじてシステムが反応することは禁止されている。手順の自動化が突き詰められれば、人間の反応速度を越え、ピットクルーが危険に晒される可能性を孕んでいるのだ。
第8戦シュタイアーマルクGPに先立って発行された新たな技術指令では、F1第11戦ハンガリーGP以降は、ピットストップ手順には人間の反応速度を考慮した”最小反応時間”が設けられると記載されている。
これにより、ホイールナットが締まっていることが確認されてからジャッキマンがマシンを降ろすように指示されるまでに0.15秒、ジャッキが降りてからドライバーにゴーサインが出されるまでに0.2秒が、許容値として設定されることになる。
ザイドルは、今回のピットストップの規制によってマクラーレンが負担を強いられることは無いと語り、FIAが進める規制を歓迎している。
「我々のピットクルーの安全が、チームとして最も重要なことのひとつだ」とF1第8戦シュタイアーマルクGPに先立ち、彼は語った。
「とても競争の激しいF1だから、ルールを守るためにFIAが何を期待しているかを、より明確にしても良いと思う。我々は、ピットクルーの誰かを危険に晒すことがないように、コンサバなアプローチをとっていたので、(規制によって)大きな変化を受けるとは思っていない」
今シーズンも、レッドブルのピットクルーが2秒を切るようなピットストップを連発しているが、今のところ大きな事故は起きていない。しかしザイドルは、FIAは先に手を打つべきだと考えているようだ。
「FIAの動きを歓迎している理由の一つに、課題や安全上の問題を予測することも重要だということも挙げられる」とザイドルは言う。
「問題が発生するまで待ってから、それに対応するのではなくてね。だから我々はそれ(規制導入)に賛成だ」
ザイドルは、ピットストップに関するレギュレーションで認められていることに加え、使用するシステムがピットクルーに危険を及ぼさないことのバランスを常に考えていたという。
「我々のピットストップ手順では、レギュレーションで認められている範囲で追求をしている一方、ピットクルーの安全も確保している」
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