マクラーレン、コロナ禍で苦渋の決断。グループ全体で約1200名を解雇へ
マクラーレンは事業の大規模再編の一環として、自動車部門、技術部門、レース部門で計1200名のスタッフを解雇する予定だ。
新型コロナウイルスの流行によって多くの産業が経済的な打撃を受けている中、マクラーレングループは自動車部門、技術部門、レース部門の3部門において計1200人の人員削減を行なう予定であることが分かった。
F1では先日、2021年から導入される予算制限の上限額が引き下げられることで同意したばかり。さらにマクラーレンは自動車販売においても大きな打撃を受けており、大幅なコスト削減を決断せざるを得なかったようだ。
マクラーレンは5月26日(火)に声明を発表し、スタッフとの協議を開始することを明かしたが、最終的にグループ全体で1200名の人員削減が見込まれると記されている。F1部門からは約70名のスタッフが解雇されると考えられているが、詳細な人数についてはまだ整理されていないようだ。
マクラーレングループの会長であるポール・ウォルシュは次のように語った。
「我々はこの再編によって、全てのスタッフに影響を与えてしまうことを非常に申し訳なく思う」
「事業の全ての領域で劇的なコスト削減策を実施してきた中でも、これだけは避けようと努力してきた。しかし労働力の規模を減らす他に選択肢はなかった」
「これは我が社、そして我が社で働く人々にとって間違いなく困難な時期だが、再び成長するための明確な道筋がある、持続可能なビジネスを目指していく」
前述の通りF1は2021年から予算制限を導入する。その上限額は1億4500万ドル(約156億円)に引き下げられることが決まったが、それは2022年以降も段階的に引き下げられることとなっている。そのため、マクラーレンよりも規模の大きいチームは、より大規模な人員削減が必要になると思われる。
ウォルシュ会長はさらに次のように述べている。
「マクラーレン・レーシングは、2021年の新しいF1予算上限額を支持してきた。これにより、チームの持続可能な財政基盤が構築され、より競争力のあるシリーズが実現するからだ」
「一方でこれはF1チームの規模に大きな影響を与えることになるだろう。我々は将来的に再びレースに勝ち、チャンピオンを獲るため、2021年の制限に合わせるための措置を始めている」
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