マクラーレンF1、予算制限ルール適用下でのニューマシン設計は「プロセスを一から見直した」

先日、F1 2022年シーズンの新車『MCL36』を発表したマクラーレン。予算制限レギュレーションにより、マシン設計においては「かなりの見直し」が要求されたと明らかにした。

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 F1は、2022年から抜本的変更が施されたテクニカルレギュレーションを導入する。新たな時代の幕開けを前に、各F1チームは既存のマシン製作プロセスの多くを見直すことを余儀なくされた。

 それに加えて、2021年から1億4500万ドル(約165億円)上限で導入された予算制限は、2022年から1億4000万ドル(約159億円)まで一段階引き下げられることも、今シーズンを厳しいモノとする一因といえる。

 新型コロナウイルスの世界的な流行により、新テクニカルレギュレーションの導入が1年延期され、当初導入予定だった昨年は2020年マシンから多くを引き継いだマシンが使用された。つまり、2022年のマシンは予算制限適用下で完全設計された初めてのマシンとなる。

 マクラーレンの新車発表会に先立ち、チーム代表を務めるアンドレアス・ザイドルは予算制限の影響により、MCL36の設計と製造の全プロセスで見直しが行なわれたと説明した。

「新シーズンに向けての大きなチャレンジは、昨年初導入された予算制限と平行して、全く新しいテクニカルレギュレーション下のニューマシンをゼロから開発することだった」とザイドルは言う。

「つまり、かなり多くの点で見直しが必要になったのだ。例えば可能な限り安価な材料を使用するなど、パーツのデザインから製造方法まで、よりシンプルに製造するためにこれまで慣れ親しんできた多くの手段を見直す必要があった」

「また、ひとつの仕様につきどれだけのパーツ数を製造するかについてもかなり見直され、これまでのやり方に新たな視点が多くもたらされた」

Daniel Ricciardo, McLaren MCL36

Daniel Ricciardo, McLaren MCL36

Photo by: McLaren

 既にマクラーレンはパーツ製造のアプローチを変更し、より無駄の少ない方法でのアップデートへ向けた柔軟性を高めている。発表会では実車に近いマシンを公開したが、これから行なわれるシェイクダウンやプレシーズンテストでの走行を経て、開幕戦バーレーンGPでは早速アップデートパッケージを投入する予定だという。

 2022年シーズンの目玉とも言えるテクニカルレギュレーションの変更とそれに伴うグランドエフェクトカーの復活は、コース上での接近戦の増加やバトルでの追従性の向上を目的としている。

 マクラーレンでテクニカルディレクターを務めるジェームス・キーは発表会で、今回のレギュレーション変更を「シャシー面では過去最大の変更」であり、「本当に根本的な変更」だと表現した。

「(新しく導入される18インチホイール)タイヤもあるし、背景にはそのレギュレーションもある」とキーは語る。

「我々はよく、このスポーツがどれほど技術的な制約を受けているかという話をするが、それすらも全て変わっている」

「新しいマシン安全基準もある。あまり触れられることが少ない部分だが、今年のマシンではかなり変わっているし、空力などの目に見える部分も全て変わっている」

「白紙の状態から作ったということは間違いない」

 
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