ジョン・バーナード「マクラーレン復活には抜本的な立て直しが必要」

シェア
コメント
ジョン・バーナード「マクラーレン復活には抜本的な立て直しが必要」
2018/06/29 4:33

かつてマクラーレンに在籍した伝説的デザイナーのバーナードは、低迷するチームが復活するために、大きな変化が必要だと考えている。

 1980年代にマクラーレンに在籍し、タイトルをもたらした伝説的カーデザイナーのジョン・バーナードは、低迷に苦しむ今のマクラーレンが栄光を取り戻すためには、マネジメント体制を大幅に変更する必要があると考えている。しかし一方で、チームがそれに耐えられるかどうかについては疑問視している。

 1970年代に速さを見せたチャンピオンマシン、マクラーレンM23の設計に関わったバーナードは、一時チームを離れていたものの、マクラーレンがロン・デニス体制へ移行した1980年にチームに再合流。翌年にカーボンファイバー製モノコックを採用した初のF1マシン、MP4/1を設計した。

 マシン後部が絞り込まれた『コークボトル・ライン』と呼ばれる、現代F1マシンにも通じる空力思想が初めて採り入れられたマシンを武器に、ジョン・ワトソンがこの年のイギリスGPで優勝。それまで低迷していたチームにとっては4年ぶりの勝利となった。続いて投入されたMP4/2も強さをみせ、84年から86年にかけてニキ・ラウダやアラン・プロストにタイトルをもたらした。

 バーナードがチームを離れた1986年以降もマクラーレンはトップチームであり続けていたが、現在は長いスランプに陥ってしまっている。2012年のブラジルGPでジェンソン・バトンが優勝したのを最後に勝利から遠ざかっており、2014年の開幕戦オーストラリアGP以降、表彰台獲得すらない。

 バーナードは自伝『ザ・パーフェクト・カー』発売に際し、レースに勝てるようなチームに戻るため、マクラーレンはマネジメント構造を一新する必要があると主張した。ただし、タスクの量が膨大になることから、その変更は不可能かもしれないと付け加えた。

「彼らはおそらく(以前のCEO)マーティン・ウィットマーシュが導入したマネジメントシステムを使っているが、それを破棄しなければならない。それはうまく機能するとは思えない。考え方を変えなければならないんだ」とバーナードは語った。

「それにどれくらいの時間がかかるのかは分からないし、そういった基本的な部分の立て直しを、チームが無事にやり遂げられるかどうかも分からない」

「1980年にマクラーレンに加わった時のことを考えると、問題を抱えた時にはやり方を変えようとして、それができていた。我々は極めて小さなオペレーションのことを話していたからだ」

「もし今、マクラーレンで働く多くの人々と共にそういった問題を抱えた場合、私はその仕事をすることを楽しめないだろう。まるで巨大な石油タンカーを操るようなものだ」

 またバーナードは、マクラーレンの会長兼CEOだったデニスの下で市販車部門が設立されるなど、マクラーレンがグループ企業として多角化していったことも、F1チームに悪影響を与えていると感じていたようだ。

「私はいつも、事業が多角化していくことを心配していた」とバーナードは付け加えた。

「ロンの考えが、マクラーレンを今のような巨大なグループ企業にすることだと知っていた。彼は、大規模なオペレーションの一番上に座っていたかったんだ。そして彼はそれを達成した。だが私は、F1チームがその犠牲になっていたと思う」

 デニスは昨年6月にマクラーレンの全株式を売却し同社との関係に終止符を打ったが、バーナードは最近、まだ会長職に就いていたデニスに対して、幅広い事業ではなくF1チームに集中するよう促したことがあったと明かした。

「私はロンに言い続けた。『誰がF1チームを率いているんだ? 君も一緒にF1チームを引っ張るべきだ。他にそれができる人物はいない。君だけだ』とね」

「今のマクラーレンを見ていて、彼がもう少しチームに関わっていたら、事態は変わっていたのかもしれないと考えるんだ」

次の F1 ニュース
レッドブル「ホンダと組むことで、トロロッソも開発の恩恵を受ける」

前の記事

レッドブル「ホンダと組むことで、トロロッソも開発の恩恵を受ける」

次の記事

DRSゾーン追加に賛否。”まるでゲーム”と人工的なレースに懸念も

DRSゾーン追加に賛否。”まるでゲーム”と人工的なレースに懸念も

この記事について

シリーズ F1
チーム マクラーレン
記事タイプ 速報ニュース