マクラーレン、ホンダとの決別に後悔なし。その出費は100億円以上?
マクラーレンは、ホンダと別れる決断をしたことによって非常に高額の出費を強いられたが、その決定は正しいことだったと考えているという。
写真:: Sam Bloxham / Motorsport Images
2015年から2017年まで、マクラーレンはホンダのパワーユニットを使っていた。しかしこの関係はうまくいかず、3年で関係を終了。マクラーレンは今季から、ルノーのパワーユニットを使うことになった。
この決断によってマクラーレンは、約1億ドル(約110億円)以上の負担増となったと考えられる。これにはホンダからパワーユニットを無償で提供される分と財政的な支援、そしてルノーに支払うパワーユニットの代金などが含まれている。
しかしマクラーレンは、今季のマシンの戦闘力を向上させることができず、特にシーズン終盤は下位に低迷することが多かった。また組織内の弱点も露呈し、人事異動などという事態にも発展した。
巨額の費用がかかり、さらにホンダが2018年に大きな進歩を遂げたとしても、関係を終了させたことに後悔はないと、マクラーレンのシェイク・モハメド・ビン・エッサ・アル・ハリファ会長は語る。シェイク・モハメド会長は、バーレーン政府が運営する投資ファンド、マムタラカトの代表である。
「一方では失望しているが、もう一方ではこれに集中している」
「我々が目指していたやり方は、変化が起きることを意味していた。ホンダに対しては、大きな敬意を抱いている。しかし関係はうまくいかず、我々は紳士的な議論をし、そして別々の道を歩いていくことを決めたのだ」
「我々にとっては高価な決断だった。しかし、会社にとっては長期的な関心事だった。だから我々は、その決定を後悔していない」
マクラーレンにとって2018年は、前述の通り厳しいシーズンとなった。そのためシェイク・モハメド会長は、チームのこの先についてこれまで以上に関心を持っているという。
「より詳細に関わり、もっと理解するようになっている」
そうシェイク・モハメド会長は語った。
「私はレーサーだ。だから数値を楽しむのだ。ダウンフォースの値、サスペンションの動きなどね」
また彼は、問題に拙速に対処すべきではなく、辛抱強く見守る必要があると考えているようだ。
「私は2000年からF1のパドックにいる。そして我々は、2007年からチームのオーナーになった」
「人々は現状について、変えるべきだと言う。しかし私は、衝動的に行動するのが得策ではないと思う。それを認識できるほど、十分に長くこの世界にいるのだ。これは、物事を修正していく上での情報に基づいた、緩やかな一歩だ。我々はそれを試みた」
「経営陣の役割は、チームをマネジメントすることだ。我々はリソースを提供するためにここにいる。それが、私が追い求めてきたものだ。必要なモノを知らせてもらい、我々はそれをサポートすることに同意した」
「どうなっていくかを、我々は見ていくだろう。非常に歯痒いことだ。なぜなら我々は皆、レーサーの心を持っているからね。しかし、それを手に入れなければならないんだ」
マクラーレン・レーシングのCEOであるザク・ブラウンも、チームとシェイク・モハメド会長の関係性について説明した。
「CEOにも様々なスタイルがあると思う」
そうブラウンは説明する。
「私は会長と密に関わりたいと思っている。それが私のスタイルだ」
「バーレーンの人々は、F1で長い歴史を持っている。私は彼らの介入を尊重し、その介入と影響力を求めている。だから、それは仕事をする上で素晴らしい関係だ」
「他のCEOの中には、『私がボールを持っている。だからそれを持って走るだけだ』と考える人もいるだろう。でも、それは私のスタイルではない。だから、シェイク・モハメド会長が助けることができる分野がたくさんある。私は彼に、影響力を及ぼすようにお願いをしたのだ」
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