マクラーレン、さらなる躍進を目指して……キーポイントは「低速コーナーと突風対策」
マクラーレンは、2021年シーズンに向けて低速時のパフォーマンス向上と風の影響を受けにくいマシン作りを目指しているという。
Lando Norris, McLaren MCL35
Charles Coates / Motorsport Images
2020年シーズン、コンストラクターズランキング3位を獲得するなど、強豪チーム復活の兆しを見せているマクラーレンは、2021年のマシン『MCL35M』の開発を進める上で、低速コーナーでのパフォーマンス向上と、風の影響を受けにくいマシン作りを目指したという。
今季のマクラーレンは、パワーユニット(PU)をルノー製からメルセデス製へとスイッチする。2021年はシャシー開発が大部分凍結されているものの、各チームはふたつの開発トークンでアップデートをすることができるが、マクラーレンはPUの載せ替えにこのトークンを使うことを余儀なくされている。
しかしマクラーレンは、ふたつの重要な分野でパフォーマンスを上げることを目指しているという。
マクラーレンのテクニカルディレクターであるジェームス・キーは、昨年のマシン『MCL35』は高速コーナーや天候があまり変化しないようなコンディションで、最高のパフォーマンスを発揮したと語った。
「我々の強みは、典型的な高速コーナーだと思う」
「間違いなくシーズン序盤から、中高速コーナーでは非常に競争力があった。直線からのブレーキングも我々の強みのひとつで、オーストリアなどのコースではそれが役立っていた」
「弱点という意味では、低速コーナーではまだ少し改善する必要があると思う。2019年ほどは弱くないし、低速コーナーでのスピードやバランス、一貫性を改善するのが、ひとつの大きな試みだった」
「そして、いくつかのコンディションでは、マシンが思うようにパフォーマンスを発揮できないこともある」
「その原因を理解する必要があるが、一朝一夕に解決するものではない。だから、それが我々の目標なんだ。その点を改善できれば、より安定したマシンを手に入れることができる」
昨シーズンのMCL35は風向きが変わると急激にバランスを崩しやすくなり、カルロス・サインツJr.とランド・ノリスのふたりとも風が強いコンディションで苦しんだ。
問題の原因をシミュレーションで解明するのは容易ではないが、マクラーレンがMCL35Mでこの特性を克服するために何に注力すべきかについて、キーはある程度理解しているという。
「それ(風に対する弱さ)は我々にとってちょっとした問題だった」と、キーは付け加えた。
「我々はその原因を突き止められたと考えているが、それはクルマの特性であり、解決する必要があるモノだ。こうしたことに特効薬はないものだし、取り組み続ける必要がある」
「当然、風向きによる影響にはどのクルマも悩まされている。我々のドライバーも(風が強い時に)前を走るクルマがタイヤをロックさせてトラブルに陥っているところを見たことがあるし、誰にでも影響はあるんだ」
「我々はポジティブな方向にもネガティブな方向にも、他の人たちより影響を受けやすいということなんだ。ただ時折、特定のコーナーで風向きが悪かった時など、最悪な結果になってしまったこともある」
なおマクラーレンは、2021年シーズンのマシン『MCL35M』を2月15日に発表するとしている。
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