マクラーレン、スペインGPの規制強化は対策済み! すでにイモラで新フロントウイングをテスト
F1スペインGPでフレキシブルウイングの検査が強化されたが、マクラーレンは事前に対策版のフロントウイングをテストしていた。
McLaren MCL39, front wing
写真:: Roberto Chinchero
F1スペインGPからフレキシブルウイングの検査が強化されるが、motorsport.comの調べによるとすでにマクラーレンはエミリア・ロマーニャGPで対策版のフロントウイングをテストしていたようだ。
FIAは今季から、前後ウイングのたわみに対する検査を強化する方針を打ち出し、すでにリヤウイングについては開幕前、そして中国GP前の2段階で検査を厳しくしていた。
フロントウイングについては、各チームが対応する猶予を設けるため、今週末のスペインGPから規制が強化されることになっている。
もともとの技術規則では、左右対称に100kgの荷重をフロントウイングにかけた時、垂直方向のたわみは15mm以下でなければならないとされていた。片側にのみ荷重がかかる場合、垂直方向のたわみは20mm以下でなければならない。スペインGP以降は、これらの許容値がそれぞれ10mmと15mmとなっている。
また、フラップに6kgの荷重をかけた際のたわみの許容値も、5mmから3mmに厳しくなっている。
グラウンドエフェクト・カーにおいて、フレキシブルウイングはセットアップにおける重要なツールとして活用されてきた。中でもマクラーレンは、最も上手くそれを活用してきたチームだと考えられていた。ゆえに、規制強化でマクラーレンが相対的に競争力を失うのではないかと見ている者もいる。
一方でレッドブルのマックス・フェルスタッペンとクリスチャン・ホーナー代表は、スペインGPで勢力図が大きく変わるとは考えていないようだ。
マクラーレンも、この規制で後退するだろうという指摘に困惑しており、エミリア・ロマーニャGPのフリー走行ではすでに強化フロントウイングを試したことが明らかになった。ランド・ノリスはエミリア・ロマーニャGPのFP1で新仕様のフロントウイングを試していたのだ。
Lando Norris, McLaren
Photo by: Steven Tee / Motorsport Images
マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は、「今週末のバルセロナの戦いは、よりタイトなものになるだろうと意識している」と語った。
「モナコで少し触れたように、このサーキットはライバルたちに非常に適したコース特性を持つ。それを念頭に置くと、レースは特にタイトになる可能性がある。我々はイモラや鈴鹿に近いレースになると予想している」
「また今週末は、フロントウイングに新しい技術司令が導入される。これは全く別の話だ。この技術司令によりチーム間の格差が縮まるように思えるかもしれないが、それは間違った推測だ」
「実際、以前イモラでこの新しいフロントウイングをランドと試したが、パフォーマンスへの影響はごくわずかで、シミュレーション通りだった」
「そのため、今週末に差が縮まったとしても、その原因は新しい技術司令によりMCL39のペースが落ちたという評価から離れたところにあることは明らかだ」
フロントウイングの強化は構造的な変更であり、空力的な変更ではないため、実際形状は変わっていない。ゆえにチームがアップグレードを申告するFIAの書類にはフロントウイングの記載はなかった。
マクラーレンがスペインGPでの競争力に懐疑的なのは、ハイダウンフォースが要求されるレイアウトが原因だ。レッドブルは高速コーナーを得意としており、フェルスタッペンが強さを見せたイモラやジェッダと近い力関係になると警戒しているのだ。
イモラとモナコの違いについてステラは、バーレーンやマイアミのような低速サーキットと前述の高速レイアウトを比較するのは間違っていると述べた。
しかし、イモラでのマクラーレンのトライアルは、彼らをトップチームに押し上げた”銀の弾丸”など存在しないという証明になりうる。優れたペースとタイヤマネジメントは、フレキシブルウイングの魔法によって実現していたものではなく、小さなエンジニアリングの積み重ねなのだ。
マクラーレンが2025年シーズンのどこかで失速するというのは、単なる空想に過ぎないのかもしれない。
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