F1 イタリアGP
好調マクラーレン、唯一にして最大の弱点『直線スピード』を克服した!? スパを経て高速コース用ウイングを調整
マクラーレンはF1イタリアGPを前に、ベルギーGPで直線スピードに苦しんだ教訓からウイングの刷新を行なった。

Filip Cleeren
編集: 2023/09/03 11:13
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サマーブレイク前に突如躍進を果たしたマクラーレン。ただ直線スピードには依然として課題を抱えていたが、超高速サーキットのモンツァで行なわれるF1イタリアGPを前に、対策を施してきたようだ。
マシン開発の失敗により開幕直後は低調な滑り出しとなってしまったマクラーレンは、まずマシンのダウンフォースを増やすことを先決として取り組んだ。そのため、直線スピードを稼げる低ドラッグ(低い空気抵抗)仕様のパッケージを別途開発する時間的余裕はなかったのだ。
そのため、オーストリアGP以降はコンスタントに上位フィニッシュを続けてきたマクラーレンも、長いストレートを持つスパ・フランコルシャンで行なわれたベルギーGPでは、特にレースにおいてライバルと競り合うことができなかった。オスカー・ピアストリはスプリントで2位入ったとはいえ、ランド・ノリスはスプリント、決勝共にトップ5を逃すなど、やや苦戦したレースとなった。
そして今週末のイタリアGPの舞台は、F1カレンダーにおいても特に直線の割合が高いモンツァ。マクラーレンはスパと同じ展開にならないよう、ローダウンフォース仕様のパッケージに大幅な調整を加えてきた。
主な変更点となっているのが、リヤウイングのレイアウト。空気抵抗を減らすために短く削り取られており、スプーン状に湾曲していたメインプレーンも水平に近くなっている。チームはFIAに対し「身軽になったメインプレーンとフラップによる低ドラッグ仕様のリヤウイングアッセンブリー」を持ち込んだと説明している。またフラップには2種類のオプションがあり、エンドプレートも後端部分が切り取られているなど、変更が加えられている。
フロントに目を向けると、トリミングされたリヤウイングとの空力的なバランスを取るため、フロントウイングのフラップが縮小されている。またフロントブレーキダクトの吸気口も変更されており、冷却効率を損なわずに空力効率も高めるような工夫がなされている。
Mclaren MCL60 technical detail
Photo by: Filip Cleeren
なお、マクラーレンは走行初日に行なわれたフリー走行2回目において、ノリスがトップと0.019秒差の2番手タイム、ピアストリも4番手タイムをマークしており、アップデートの効果を感じさせる結果を残している。
その他のチームも、モンツァに向けて空力パッケージをテコ入れしている。
チャンピオンチームのレッドブルは、フロントウイングもリヤウイングもフラップ後端を切り落とすというアプローチ。一方フェラーリは全く新しいデザインのウイングを持ち込むことで、ローダウンフォースのサーキットに対応する構えだ。
メルセデスやアストンマーチンは、マシン正面から見て縦幅が短い細長のウイングとすることで空気抵抗の低減を狙っている。アルファロメオはメインプレーン、エンドプレートの両方を修正しているだけでなく、フロントサスペンションのジオメトリーにも手を加えることで、車両の後方に流れる空気の効率をより良くしようとしているようだ。
AlphaTauri AT04 technical detail
Photo by: Filip Cleeren
アルファタウリはフロントウイングやリヤのビームウイングの調整に加えて、リヤビューミラーについていた整流用のターニングベインも取り外し、空気抵抗低減を狙っている。
一方、ハースはモンツァに合わせた新しいパーツをFIAに提出していない唯一のチームである。彼らは以前に使った空力パッケージを再活用するようだ。
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