メルセデスF1の2021年型パワーユニットに問題あり? 新レギュレーションが開発を苦しめる
メルセデスは、2021年シーズンに向けたパワーユニット開発でいくつかの問題に直面していることを認めるも、開幕までには修正できるはずだと確信している。
The car of Lewis Hamilton, Mercedes F1 W11, in the garage
Steve Etherington / Motorsport Images
メルセデスは、2014年に導入された現行の”パワーユニット(PU)”レギュレーション下で、7年連続のダブルタイトルを獲得。圧倒的な成功を収めている。しかし、2021年シーズンに向けたPU開発では、いくつかの課題に直面しているようだ。
同社のPU開発責任者のハイウェル・トーマスは、メルセデスが公開したビデオの中で次のように語った。
「PUにはいくつかの問題を抱えている」
トーマスはそう語った。
「問題があることは分かっているが、それらの全てを解決するための計画は数多くある。全て、最初のレースまでには準備が整っていると確信している」
開幕を目前に控えたこの時期に問題を抱えるのは、メルセデスにとって初めてのことではない。約1年前、2020年シーズンに向けた準備を整えていた際、当時PU開発のチーフを務めていたアンディ・コーウェルも、問題に直面していることを明かしていた。
実際にプレシーズンテストでも、信頼性の問題が露呈することが複数回あった。しかし新型コロナウイルスの影響で開幕が7月に遅れたことも功を奏したのか、シーズンが始まれば圧倒的な強さと高い信頼性を誇ることになった。
メルセデスは現在、2021年仕様PUの製造を進めている段階であり、既に最初の1基が各カスタマーチームに送られている。そして、信頼性に関する確認も進められているが、テストベンチの使用制限を規定する新たなレギュレーションが、それを難しくしている。
さらに、シーズン中のPUの変更は、原則として禁止されており(※PUの多くのコンポーネントは、2020年シーズン末から2021年最終戦までの間に、1回のみ仕様を変更できることになっている)、開幕戦に問題があるPUを持ち込むわけにはいかないのだ。
トーマスは次のように付け加えた。
「今年は、さらにいくつかの追加の制限が加えられた。テストベンチを動かす時間が制限されるというレギュレーションの変更に対応しなければならなかった、初めての冬なのだ」
「これは、テストベンチの稼働時間を全てカウントする必要があり、PUのパフォーマンスと信頼性を学ぶため、我々が完全に効率的でなければならないということを意味している」
「そして、シーズン全体で1回しかアップデートできないという状況に備える、初めての冬ということにもなる」
「つまり、全てのパフォーマンスを、最初のレースに使うPUに投入する必要がある。2019年までは、投入するPUごとに、異なるパッケージを入れ込むことができたのにね」
「その挑戦という意味で言えば、我々は最初のレースに向けて全てパフォーマンスを投入し、それが完全に信頼できるということを確認しなければならない」
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