メルセデス、3年連続で開発に失敗か? ウルフ代表、2024年マシンW15に「根本的な」問題が存在する可能性を示唆
メルセデスは、2024年マシンW15には、高速コーナーでのパフォーマンスを妨げる「根本的な」問題に直面しているようだ。
メルセデスのトト・ウルフ代表は、同チームの2024年マシンW15について、高速コーナーで期待通りのパフォーマンスを発揮するのを妨げる、根本的な問題があると明かした。
一昨年、極小のサイドポンツーン、通称ゼロポッドを備えたマシンW13を登場させたメルセデス。しかしマシンの戦闘力は振るわず、チャンピオン争いに加わることはできなかった。昨年は前半まではこのゼロポッドを踏襲したデザインのまま戦ったが、やはり戦闘力を確保できないと見るや、シーズン後半からはトレンドのダウンウォッシュ型サイドポンツーンに変身することとなった。
今シーズンのマシンW15は、コンセプトを一新して、いちから開発し直されたマシンである。それにより、昨年圧倒的な強さを発揮したレッドブルとの差を縮めることが期待された。
しかし蓋を開けてみれば、W15の戦闘力はレッドブルRB20から大きく後れを取っており、開幕2戦を終えた段階では表彰台にすら届かない戦いを強いられている。
ウルフ代表はこれについて、実際のパフォーマンスはデータが示唆しているモノと一致していないため、特に高速コーナーで何が問題となっているのか、完全には理解できていないと明かした。
「我々には理解できないことがあるのだ」
そうウルフ代表は語った。
「それ以外では、我々はどの部分でも速い」
「リヤウイングが小さいことは分かっている。それにより、コーナーで失った分を補っているんだ。我々がラップタイムを失っているのは、高速コーナーだけなんだ」
ウルフ代表は、マシンの設計の本質的な何かが機能していないのではないかと考えており、単なるセットアップの問題ではないと説明する。
「大きな問題だと思う。ここで調整できることは限られているんだ」
「我々のシミュレーションは、我々が選択するセットアップの範囲や、リヤウイングを正しく取り付ける位置など、方向性を示している」
「セットアップが正しくても間違っていても、コンマ数秒変わるかどうかだ。大規模なパフォーマンスの差は出ないモノだ。もっと根本的なことで、我々はスピードがあるべきだと信じている。ダウンフォースが出ていることは測定しているが、ラップタイムを縮めることができないんだ」
メルセデスは、3年連続で開発という点では苦境に立たされている。しかし、チームの現在の立場は昨年までとは異なると考えており、問題の原因はすぐに解明されるだろうと信じている。
「2年が経ち、我々が見つけなければいけないことがある。それが、限界を引き上げるということなのだ」
そうウルフ代表は言う。
「我々はただ仕事をしなければいけないのだ」
「努力が足りなかったわけではない。これまでも懸命に努力してきたが、理解すべきデータをさらに増やし、来週には大規模な取り組みを行なう予定だ」
「力強くなってメルボルンに戻ってきたい。そのためのミッションに取り組んでいる。現在のパフォーマンス差を解消できると、100%確信しているんだ」
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