F1
メルセデスF1、人材流出によるチームの低迷を否定「後任の若手はしっかり育っている」
メルセデスのトト・ウルフ代表は、現在のチームの苦境は優秀な人材の“頭脳流出”によるものではないと考えている。
Jonathan Noble Christian Nimmervoll
公開日時: 2022/05/05 23:46
Copy link
Viberでシェア
Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

2022年、メルセデスはF1ハイブリッド時代において最も苦しいシーズンを送っている。チームは今季のマシン『W13』に発生しているポーパシングの解決に苦慮しているが、チーム代表のトト・ウルフはその原因は近年の人材流出が原因とは考えていない。
シーズン序盤から苦戦し、中団グループに飲み込まれていることで、コンストラクターズタイトルで8連覇の功績を持つメルセデスは現在、ランキング3番手……トップ2のフェラーリ、レッドブルからには大きく水を空けられており、早期の立て直しが急務となっている。
近年、メルセデスからはパワーユニット(PU)部門を率いてきたアンディー・コーウェルが離脱し、テクニカルディレクターを務めてきたジェームス・アリソンは上級職の最高技術責任者を務めることとなった。
レッドブルは、ホンダのF1撤退による自社PU製造部門「レッドブル・パワートレインズ(RBP)」の設立に伴い、メルセデスのメカニカル・エンジニアリング部門の責任者を務めてきたベン・ホジキンソンを含め計6人のスタッフを獲得している。
アストンマーチンもチーム強化のために、メルセデスの空力チーフを務めていたエリック・ブランディンをヘッドハンティングしており、メルセデスはスタッフ構成が変化し、いくつかの主要な“頭脳”を失ったことで、2022年シーズンのような低迷に繋がったのではないかと指摘されている。
しかし、ウルフ代表はそのような見方を支持しておらず、チーム内での人事異動は単なるスタッフの入れ替わりであり、パフォーマンスには影響がないと考えている。
「普通のサイクルだ」と彼は言う。
「ロス(ブラウン)が去り、パディ(ロウ)が去った。我々はその後、6回、7回とチャンピオンシップを勝ってきた。ジェームス・アリソンが加わり、表舞台には出てこないが、他にも(新加入のスタッフは)たくさんいる。それでアンディーがリタイアした」
「しかしその間にも、若手たちは育ってきている。ここ数年のマシンを見る限り、彼らは運営レベルで何度も意思決定に携わっている」
「現在、我々が失ったモノはないと思う。それは本当に反動のようなモノなのだ! 普通の変化スピードだ」
George Russell, Mercedes W13, battles with Kevin Magnussen, Haas VF-22
Photo by: Steve Etherington / Motorsport Images
BAR、ホンダ、そしてブラウンGPという長い歴史を持つイギリス・ブラックリーを拠点とするメルセデスでは、かつてのような経験豊富なスタッフは少なくなっている。しかし、現在のチームに見られるフレッシュさから得られるモノは大きいとウルフは言う。
「この(ファクトリーの)キャンパスを歩いていて一番嬉しいのは、ほとんどのスタッフがとても若く、高度な教育を受けていて、モチベーションが高く、今のままではいけないと思っていることだ」と彼は続ける。
「だから私は前向きな気持ちでいられるのだ。私の周りにいるチームの中で、これ以上の人材はいないと思う。軽く言っている訳ではなく。本当にそう思っているのだ」
トップ2チームとのパフォーマンス差は依然かなり大きく、メルセデスが今年コンストラクターズタイトルで9連覇、ルイス・ハミルトンが8度目のドライバーズタイトルを獲得する望みは薄い。しかし、現時点でタイトルを諦める気はないとウルフは言う。
「その“想い”に別れを告げたくはない」
「このスポーツの好きなところは、全てがいつも計算通りにはいかないというところだ」
「レースが全く違うモノになるのだ。コース上で1位、2位になって、次のレースで脱落することからもそのスピード感が分かるだろう」
「その点、今開いてしまった差を埋めることは難しいが、このマシンをコースで上手く走らせられれば、このマシンでも上位に食い込むことができるだろう。今は難しいかもしれないけどね」
Read Also:
- メルセデス、F1マイアミGPでマシンをアップデート……浮上のきっかけを掴めるか?
- イモラで角田裕毅が好走も、アルファタウリ代表は”二歩遅れ”の現状に危機感
- これがラストチャンス。VWグループCEO、ポルシェ&アウディが「F1参戦を決めるのは今」
- 車重が重いのは、各F1チームの責任だ! アルファロメオ代表「最低重量は十分達成可能」
- F1メカ解説|今もポーパシング問題に苦しむメルセデスが、イモラで行なったリヤウイングの”実験”
あなたの意見が聞きたい!
Motorsport.comで何を見たいですか?
5分間のアンケートにご協力ください。
- Motorsport.comチーム
コメントを読んで投稿する
関連ニュース :
記事をシェアもしくは保存
Copy link
Viberでシェア
前の記事 フェルスタッペンとルクレール、カート時代からのライバル関係に”真のリスペクト”あり
次の記事 F1ドライバーの”身だしなみチェック”が厳格に。ジュエリー禁止と耐火下着着用の監視強化
Top Comments
コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?
View More & Comment

More from
Jonathan Noble

大きく前進を果たせなければ、F1タイトル5連覇は目指せない……フェルスタッペン、レッドブルに警鐘鳴らす
F1
F1 2024/12/29
大きく前進を果たせなければ、F1タイトル5連覇は目指せない……フェルスタッペン、レッドブルに警鐘鳴らす

ハミルトンのメルセデスF1最終年度での苦戦、その原因は? エンジニアリング統括が明かす
F1
F1 2024/12/27
ハミルトンのメルセデスF1最終年度での苦戦、その原因は? エンジニアリング統括が明かす

僕にできることはある……ボッタス、“最悪のシナリオ”でF1シート喪失も闘志は消えず。酒の勢いで始めたおバカ挑戦で再認識
F1
F1 2024/12/25
僕にできることはある……ボッタス、“最悪のシナリオ”でF1シート喪失も闘志は消えず。酒の勢いで始めたおバカ挑戦で再認識

More from
メルセデス

アントネッリ、スペインGPで今季8勝目。しかし「勝利に値するような走りじゃなかった」と喜び控えめ……でも重要なのはしっかり勝つこと
F1
F1
スペインGP
9 時間前
アントネッリ、スペインGPで今季8勝目。しかし「勝利に値するような走りじゃなかった」と喜び控えめ……でも重要なのはしっかり勝つこと

僅差でポール逃したアントネッリ。ターン13でのミスが尾を引く「もう一度攻めるだけの自信が持てなかった」
F1
F1
スペインGP
2 日前
僅差でポール逃したアントネッリ。ターン13でのミスが尾を引く「もう一度攻めるだけの自信が持てなかった」

最大の不確定要素はタイヤのデグラデーション? ラッセル「FP1のままなら6回ストップが最速だろうね!」
F1
F1
スペインGP
3 日前
最大の不確定要素はタイヤのデグラデーション? ラッセル「FP1のままなら6回ストップが最速だろうね!」
最新ニュース

ご注意! 今年のF1アゼルバイジャンGP決勝は土曜日開催ですよ……その理由とは?
F1
F1 F1
アゼルバイジャンGP
27 分前
ご注意! 今年のF1アゼルバイジャンGP決勝は土曜日開催ですよ……その理由とは?

アレックス・マルケス、勝利した兄マルクと差は大きかった?「攻めても緩めても合わせてくる……兄貴に手玉にとられた!」
MotoGP
MGP MotoGP
サンマリノGP
1 時間前
アレックス・マルケス、勝利した兄マルクと差は大きかった?「攻めても緩めても合わせてくる……兄貴に手玉にとられた!」

ザック・オサリバン、エンヴィジョンから来季フォーミュラE参戦が決定。元ウイリアムズF1育成、直近2年は日本で活躍
フォーミュラE
FE フォーミュラE 1 時間前
ザック・オサリバン、エンヴィジョンから来季フォーミュラE参戦が決定。元ウイリアムズF1育成、直近2年は日本で活躍

マルケス、”因縁のライバル”ロッシの自伝は「僕が引退したら読んでもいいかもね」
MotoGP
MGP MotoGP
サンマリノGP
3 時間前
マルケス、”因縁のライバル”ロッシの自伝は「僕が引退したら読んでもいいかもね」
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
次の 2 つのオプションがあります。
- サブスクライバーになります。
- 広告ブロッカーを無効にします。
購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします
広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード
お知らせの管理
登録