赤旗が出ていなければハミルトンはリタイアだった? 接触で破損したホイールリム交換し“命拾い”
メルセデスは、F1イギリスGPの1周目にマックス・フェルスタッペンと接触したルイス・ハミルトンに関して、もし直後に赤旗が出ていなければリタイアを余儀なくされていただろうと考えている。
シルバーストンで行なわれたF1イギリスGPでは、タイトルを争うマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とルイス・ハミルトン(メルセデス)が1周目に接触するという事故が起きた。旧1コーナーとして知られるコプスに突入する際、イン側にいたハミルトンの左フロントがフェルスタッペンの右リヤに接触し、フェルスタッペンはハイスピードでタイヤバリアに激突してリタイアとなった。
直後にセーフティカーが出動したが、バリアの修復やフェルスタッペン車の回収が必要なため、レースは赤旗中断に。メルセデスは生き残ったハミルトンのマシンのダメージをチェックしたが、そこで左フロントのホイールリムにダメージがあることが発覚したため、交換を行なった。
メルセデスのトラックサイド・エンジニアリング・ディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンは、この問題はコース上では発見することができなかったものだとして、もしレースが中断されていなければハミルトンはリタイアに追い込まれていただろうと語った。
「接触した左フロントのリムが破損していた。だから赤旗が出ていなければリタイアになっていただろう」とショブリンは言う。
「ただ、他の部分のダメージはかなり小さかった。タイヤの温度センサーが外れかかって揺れていたが、それもフロントウイングの中では重要度の低いパーツだ。他に壊れていたのはそこだけだったんだ」
ハミルトンはその後、フェルスタッペンとの接触の責任を問われて10秒のタイムペナルティを受けたものの猛然と追い上げ、残り2周で首位を走るシャルル・ルクレール(フェラーリ)をオーバーテイク。地元レースで勝利を挙げた。
ショブリンは、シミュレーションでは残り2周でハミルトンがルクレールに追い付くという予想が出ていたといい、優勝のチャンスがあると知った時のハミルトンは、精神面の“スイッチが入った”ように感じたと語った。
「我々は残り2周で彼(ルクレール)に追い付くと予想していた」とショブリン。
「結果的に残り5周の段階で彼に追い付くことができた。通常はタイヤの性能が落ちてくるところだが、ルイスはシャルルに対し、1周あたりコンマ8秒のアドバンテージを築き続けていたんだ」
「ルイスのペースは落ちず、バランスも良かったようだ。正直なところ、ルイスが無線で話している声からもそれが伝わってきた」
「彼の中で、今日はこれをやり遂げるんだ、と思ったところでスイッチが入るんだろう。彼は勝利にふさわしい走りをしていたので、正直ピットウォールに座って最後のスティントを見届けるのはとても良い気分だった」
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