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メルセデスの“神業”2台同時ピットストップは、ウルフのアイデアだとチームが明かす

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メルセデスの“神業”2台同時ピットストップは、ウルフのアイデアだとチームが明かす
執筆:
2019/04/18 9:02

中国GPでのメルセデスのダブルピットストップは、トト・ウルフのアイデアであったとチームが明かした。

 第3戦中国GPの決勝でメルセデスの2台、ルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスはワンツー体制を築いていた。そんな中、4番手を走行していたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が2度目のピットストップを行った。直後には3番手のセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)も、フェルスタッペンに逆転されることを恐れ、2度目のタイヤ交換を行った。

 これによりメルセデス勢は、フレッシュタイヤを履いたベッテル、フェルスタッペンに逆転されるリスクが浮上したため、ドミノ倒し的にピットインの選択肢が浮上することとなった。

 しかしながらハミルトンとボッタスは接近しており、仮に2番手を走るボッタスに、ベッテルからの逆転を防ぐため優先的にピットインさせたならば、ボッタスがトップを走るハミルトンを逆転してしまう危険性もあった。それはレースリーダーのハミルトンにとっては不公平な状況ということになる。

 メルセデスのチーム代表、トト・ウルフは少し考えた後、2台のマシンを同時にピットインさせるという作戦を考えついた。これはレース中においてはあまり見られない作戦でもある。

 ウルフがそのアイデアを提案すると、ストラテジストのジェームス・ボウルズは、それが簡単ではないものの可能だとして同意した。そしてスポーティングディレクターのロン・メドウズもゴーサインを出した。

 メルセデスの公式YouTubeチャンネルにレース後アップされた動画の中で、チームのトラックサイド・エンジニアリングディレクターのアンドリュー・ショブリンは次のように語った。

「2台同時にピットインするという作戦はトトが提案した」

「それからはジェームス・ボウルズとロン・メドウズとの間の協議になった。ロンは2台の間に十分な差があることを確認した。そしてピットクルーは両方のタイヤを用意し、ダブルピットストップに備えた」

「ジェームスはこれらに関して最終決定を下す人間であり、彼はこの作戦を実行することに決めた」

 またショブリンは、連続でのピットストップは簡単なものではないため、リスクがあったことを認めた。

「我々は2台のマシンでピットストップの練習をしたことがない」

「1台のマシンと複数セットのタイヤを使って、連続でのタイヤ交換を想定した練習をすることも可能だが、実際にレースと同じシチュエーションで、ピットボックスへ立て続けに入ってくるマシンのタイヤを交換するというのは初めてだ」

「リヤジャッキ担当は、最初のマシンが出た後に一度邪魔にならない位置に下がり、2台目のマシンが入ってすぐに元の位置に戻る必要があり、かなり難しい」

「その一連の動きは極めてトリッキーで、たくさんの準備が必要だ。ピットレーンに大量のタイヤがあることもまたリスクで、正しいタイヤを正しいマシンに装着する必要がある」

 ショブリンはさらにこう付け加えた。

「1台目の作業で問題が起これば、2台目の作業にも影響がある。そうなれば3番手、4番手との差はあっという間になくなる」

 結果的にメルセデスは正確にピット作業を行い、両者ともに大きなタイムロスなくコースへと送り出した。

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シリーズ F1
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執筆者 Jonathan Noble