メルセデス好調な滑り出しも、アップデートは”特効薬”にあらず「今後の方向性を見定める指針になるはず」
メルセデスはF1マイアミGPに今季最大のアップグレードを持ち込んだが、ジョージ・ラッセルはシーズン序盤の苦戦を解決する”特効薬”にはならないと考えている。
写真:: Uncredited
シーズン開幕から苦戦が続いているメルセデスF1。マシンの理解を深めるため、これまでアップデートを控えていたが、この状況を打破すべく第5戦マイアミGPに新パーツを持ち込んだ。
メルセデスが開幕4戦で優勝もポールポジションも獲得できなかったのは、2011年以来初めてだ。ルイス・ハミルトンはバーレーンGPで、ジョージ・ラッセルはオーストラリアGPで表彰台を獲得しているが、いずれもレッドブルに信頼性トラブルが発生した結果、転がり込んできたモノだった。
そんなメルセデスは今回、エンドプレート下部に大きな切り込みが入った新たなフロントウイングや、より空気抵抗の少ないリヤウイングを持ち込んでいる。
これは、バーレーンで行なわれたプレシーズンテストで導入されたゼロサイドポッド以来、最も大きなアップデートとなる。
Mercedes W13 front wing detail
Photo by: Giorgio Piola
このアップデートの効果か、メルセデスはマイアミGPの初日、好調な滑り出しを見せた。ジョージ・ラッセルがFP1で2番手、FP2でトップタイムをマークしたのだ。
ただラッセルは、今回のアップデートはメルセデスが長期的な解決策を見出すための指標になると考えつつも、問題を一気に解決するようなモノではないと考えているようだ。
「今週末はいくつかのことを試してみるつもりだ。(アップデートが)銀の弾丸になるとは思っていない」
「でも、今後のイベントで進むべき方向性をよりよく示してくれるのは間違いない」
「シーズン初日からこの数週間、数ヵ月は、問題を理解し解決策を見出すためのツールを開発するために不可欠だった。でも僕たちは待つしかないんだ」
FP1で8番手、FP2で4番手だったルイス・ハミルトンは、このアップグレードでフェラーリやレッドブルに迫れると思うかと訊かれ、次のように答えた。
「そういう意味ではあまり変化はないと予想している」
「僕たちが全力を尽くし、ベストを尽くしているのは予想できると思う。バックグラウンドでは、膨大な作業が行なわれてきた。みんなできる限り一生懸命に働いているんだ」
「例えば、僕たちは新しいリヤウイングを手に入れた。だから僕は、みんながやってくれているハードワークに感謝するだけだ」
コース特性にもマッチしたのか、初日は良い滑り出しを見せたメルセデス。ただロングランでは変わらずポーパシングに苦しめられており、問題を完全に解決できたわけではない様子。しかし、間違いなく答えに近づきつつあるようだ。
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