メルセデス新”フェーズ2”エンジン投入「規則が成熟した中で前進は大変」
メルセデスのルイス・ハミルトンとチーム代表のトト・ウルフは、レギュレーションが成熟した中で技術開発を前進させるのは大変だとしながらも、チームの努力を讃えている。
写真:: Simon Galloway / Motorsport Images
メルセデスはF1カナダGPに、”フェーズ2”と呼ばれるエンジンを投入した。しかしメインのライバルであるフェラーリに対し、パワーの面では遅れを取っているように思える。
2014年に現行のパワーユニット(V6ターボエンジン+運動エネルギー&熱エネルギー回生システム)レギュレーションが導入されて以来、支配的な活躍を続けてきたメルセデス。これはパワーユニットはもちろん、シャシー性能も大幅に改善することで実現されてきたものだ。
今回投入された”フェーズ2”のエンジンから予想される前進について尋ねられたルイス・ハミルトンは、motorsport.comに対して次のように語っていた。
「ブリックワースのファクトリーにいるスタッフたちは、信じられないほど懸命に働いてきた」
「エンジンを準備するという意味では、今年の最初は簡単ではなかった。それは毎年の進化だ。限界までプッシュしようとする時はいつも、それを改善するために懸命に働いている人がたくさんいるんだ」
「今年のエンジンは、スムーズに乗れるようなモノではなかった。でも、僕らは最初のエンジンで、非常に素晴らしい信頼性を手にした。新しいエンジンを使う時はいつも素晴らしい。新品だということなんだからね」
「ここ(カナダ)はパワーが重要視されるサーキットだ。だから、新エンジンを投入するには完璧なタイミングだと思う。全く新しいモードも追加され、全ての部分にわずかな改善が見込まれている」
「とはいえ、ハイブリッド時代が始まった時のように大きなステップアップではない。ほんの小さな前進だ。最大の違いは、新品エンジンだということだ」
昨年末の段階で、チーム代表のトト・ウルフは、エンジン開発の面でやや遅れを取っていることを認めていた。しかし今季のメルセデスのパッケージはここまで、支配的な結果を残してきた。開幕からモナコまで6連勝、その前のスペインGPまでは、史上初の開幕5連続1-2フィニッシュという偉業を成し遂げたのだ。
ハミルトンの意見についてカナダで尋ねられたウルフ代表は、motorsport.comに対して次のように語った。
「最初我々は、エンジンがチームの成功の決定的な要因だと語られてきた。しかしその後、どういうわけかそれがシャシー側に移行することとなった」
「人々は今では、このシャシーが我々の強みだと話している。しかし言うべきことは、レギュレーションが成熟してきた中では、さらなるパフォーマンスを引き出して、信頼性を維持するのはますます困難になっていくということだ」
「ブリックワースのスタッフたちは、素晴らしい仕事をしている。私もその中で働いていて、彼らの奮闘と彼らが押し広げようとしている限界や、彼らが設定した目標を目にしている」
「時には、彼らの目標に完全には手が届かないこともある。しかし彼らは努力を続け、さらに努力を続けていく。そのグループがパフォーマンスを追いかけるのを止めない姿を見るのは、とても刺激的なことだ」
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