メルセデス、かつての”戦略の要”ボウルズのウイリアムズ移籍に懸念なし「すでに引き継ぎはほぼ終了」
メルセデスは、モータースポーツ戦略ディレクターのジェームス・ボウルズがウイリアムズの新チーム代表に就任したものの、後任の心配はしていないようだ。
ウイリアムズの新チーム代表に、ジェームス・ボウルズが就任した。彼は戦略に携わり、大成功を収めたメルセデスでのキャリアに終止符を打つことになった。
メルセデスは、長年にわたってボウルズの仕事によって恩恵を受けてきた。チームは彼の貴重な意見を失うことになるものの、戦略面では昨年の半ばからすでに彼が直接的な役割から身を引いていたと明かした。
ボウルズのキャリアアップの一環として、メルセデスは戦略会議への彼の関与を避け、若手ドライバープログラムや契約といった分野での新たな責任を彼に与えていたという。
これらの変更により、レースにおけるメルセデスの戦略はすでに彼抜きで実行されており、ボウルズが見守る以上のことをする必要はない状態だったのだ。
13日に行なわれたメディアブリーフィングで、メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは次のように述べた。
「(ボウルズの移籍によって)ギャップは生まれない。何年も前から、この分野の後継者計画について話し合ってきたのだから」
「我々はジェームスの視界の広さに非常に依存してきた。我々は数年前、もし彼がメルセデスの中であれ外であれ、他の仕事をすることになった場合の継続性を重視した。ジェームスは、そのためのセッティングを非常にうまくやってくれた」
「我々には非常に優秀な戦略家チームがいる。その9人の中には、常に最前線にいるわけではない上級スタッフもいれば、組織の中で成長してきた者もいる」
「彼らは、この半年で一人前になった。それ以前は、ジェームスの監督下ですでに”飛行機を飛ばしていた”んだ。だから、今後の体制にはとても安心感がある。突然、大きな弱点ができたわけでもないんだ」
戦略チームに大きな変更がないことから、メルセデスとしてはボウルズが担当していた他の仕事を再配分するだけで済むだろう。
ウルフは今週、ルイス・ハミルトンとボウルズの去就について話をしたと明かし、ハミルトンは彼に称賛の言葉を贈ったという。
「今週、彼(ハミルトン)にはこうなると話したんだ」
「彼は全く問題なさそうだった。彼にとって、ジェームスとの仕事は常に大きな喜びだった」
「ジェームスと日曜日の朝にクレバーな話し合いをするのは楽しい時間だったんだ。彼の最初の反応は『ジェームスはすごいな』だったと思う。おそらくそれが重要なメッセージなんだ」
ボウルズは、移籍のニュースに対して自分もハミルトンからポジティブな反応を受けたと説明した。
「昨晩、彼に電話したんだけど、彼の口から出たのは(同じ)第一声だったんだ」
「彼は僕を侮辱したわけでも、失望したと言ったわけでもない。全くの逆なんだ」
「実際メルセデスにいた間、ほぼすべての人と話すことができたのは、信じられないほど幸せだったと言えるかもしれない」
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